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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡

作者:ブレイア
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閑話 憑依ですよ?

 
前書き

今まで、沢山の募集、ありがとうございました!
なお、今後も武器の募集は続きます 

 
「魔王の残党?」

レティシアを取り戻してから1週間、修也は白夜叉に呼ばれてサウザンドアイズの支店に来ていた

「うむ、随分と昔にいた魔王の残党が最近になって東側を徘徊して出会う人全てにギフトゲームを挑んでおるのだ。それだけなら良いもののそのゲームの内容が除霊なのだよ」

「除霊ね…、つまり挑まれた人は全て除霊できずに負け続け、さらに怪我人が続出ってか」

「恥ずかしい話、この東側に除霊できるコミュニティが無くての。消去法でおんしらノーネームにダメ元で頼みに来たのだよ」

「消去法でダメ元って…まぁ、それも当然か」

「それで…ノーネームに除霊ができる者はおるか?」

白夜叉があまり期待していないような目で修也に問いかける

「召喚、鎮守の刃」

そう言って修也は抜き身の日本刀を召喚する

「それは…?」

「【鎮守の刃】、悪霊のみを成仏させる刃で人の身を傷つけることは不可能の刀だ」

白夜叉はまじまじとその刀を見つめ、言う

「待て、小僧。この刀から神格が感じられる…これは神剣の類ではないか?」

「へえ、そうなのか?」

白夜叉は頷き、目を閉じる

「鎮守の刃…神格を与えた神は鎮守神と言うことでよいのか…」

鎮守神
現在では、鎮守神はその土地に住む【地主神】だと考えられることが多いが、元をたどれば、鎮守神は、地主神を押さえ込み、服従させるために新たに祀られた神だ
人間がある土地に人工物を造営したとき、その土地に宿る神霊が人間や造営物に対して危害を加える祟りを起こさせないように、その地主神よりも霊威の強い神を新たに勧請して祀ったものである
その鎮守神によって神格、加護を与えられたのであれば悪霊を退散させるにはもってこいである

白夜叉は目を開き言った

「うむ、では、このゲームにはおんしらに参加してもらおうかの」

「ん? おんし()?」

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翌日

修也は耀と一緒にギフトゲームの被害が続出しているという道を歩いていた
何故耀も一緒なのかと言うと相手の悪霊は男女が一緒に歩いているところにギフトゲームを仕掛けているらしい
そのため、修也は耀を誘ったのである
最も、傍から見ればただの初々しいデートだが
その時、修也たちの歩いた道が変わった
舗装されていたはずの道は土がむき出しになり、道の端には草が生えている

「修也、これは…?」

「ああ、残党の悪霊のお出ましだ」

その時、2人の前に契約書類(ギアスロール)が現れた


ギフトゲーム名:除霊
 
・プレイヤー一覧 春日部 耀
         源   修也
           
・クリア条件 全ての霊の除霊
 
・敗北条件  ホスト側がゲーム続行不可と認めた場合
 
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、ノーネームはギフトゲームに参加します。
                                
                                       霊時 印

契約書類(ギアスロール)を読み終え、名前をサインする
すると2人の周りに青白い炎と同時に半透明の人が出てくる
修也は鎮守の刃を召喚して言う

「耀、絶対に相手の目を見るな。見ると憑依されるぞ」

「うん」

耀はこのゲームを呼び出すために修也と来た。ゲームが始まると何もできないために、邪魔にならないようにギフトゲームが行われる場所の端に移動するよう、打ち合わせしていた
耀は打ち合わせ通り道の端に移動した
修也はそれを確認すると鎮守の刃を目の前に構える

「鎮守の神よ、刃に宿りて霊を抑えたまえ!」

修也が祝詞を言うと刀身が青白く発光する
修也はそのまま近くにいた霊を斬る
すると、斬られた霊は光の粒子となって消えた

「なんだ? こいつら」

思わず修也は声を漏らす
それほどまでにこの悪霊は抵抗が無かった

修也は次々と霊を斬っていく
最後の一体を斬って光の粒子となって消えたのを見届けた修也は振り向き、耀の方を見る

「耀、もう終わったから目を開けても良いぞ」

しかし、返事は無い

「耀?」

不審に思った修也は耀の顔を覗き込んだ
耀の目はぼんやりとして、焦点が合っていなかった

「まずい、憑依されてる」

修也は再び鎮守の刃を持ち、祝詞をあげようとするが

「鎮守の神よ、刃に宿り「ペロ」ッ!」

唇を舐められ、中断させられる
再び耀の方を見ると
耀はゴシゴシと右手で目をこすった後、修也の方を見て

「にゃあ」

鳴いた
それは物理的なダメージを与えないものの修也の心を貫くのには十分すぎる威力があった

「と、とりあえず。除霊をしないとゲームはクリアできないから……」

修也は気を取り直して再び鎮守の刃を構え、祝詞を上げようとする

「鎮守のか「ふに゛ゃ」っう」

しかし、またしても祝詞をあげることができなかった
こんどは瞳に涙を浮かべてブルブルと震えて修也を見る

「うっ…ず、ずるい……」

修也は鎮守の刃を落とし、膝と手を地面に付いた
体を傷つけることが無いといっても猫に憑依された耀はかわいかった
もし、修也と耀が恋人同士でなければ、幼馴染でなければ、修也は何の躊躇いも無く鎮守の刃を震えただろう
惚れた弱みである
修也がorzの体勢になっていると耀は「にゃー♪」と修也に飛びついた

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「で、ゲームはクリアされて残ったのはその猫に取り付かれた娘と言うわけか」

白夜叉がため息を付きながら言う

「はい……。」

「にゃあ~ん」

修也は白夜叉の前で正座して言う
ちなみに耀は修也の膝に頭をおいて丸まっている

「で、おんしの見たところこやつは一晩ほど構ってやれば成仏すると」

修也は頷いて答える

「コミュニティの本部に行くと子供達に被害があるかも知れない、だからここで一晩泊まらせてもらいたい」

修也は真剣な表情で白夜叉に言う
しかし、修也の手は耀の頭を撫でていた

白夜叉は拍手を打って女性店員を呼ぶ

「何でしょうか」

僅か数秒、障子を開けていつもの女性店員が入ってきた

「この娘の服を着替えさせてやってくれ……もっとも、すぐ脱がされるだろうがな」

「するか!」

白夜叉の冗談に顔を耳まで赤くして言う修也
ちなみに修也は16歳、耀は14歳
修也は少なくとも耀が20になるまではそういうことをするつもりは無い

白夜叉はカカと笑い

「まあ、冗談だ。着替えさせるから退出せよ」

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数分後、修也は白夜叉に割り振られた部屋にいた

「修也さん、入りますよ」

声は女性店員のものだ
相変わらずの無愛想な声で白夜叉が客分として扱っていなければとっとと追い出していただろう
障子が開けられると

「にゃ~~ん!」

耀が修也に飛びついた

「ごゆっくり」

ペコリと頭を下げ、修也に言う

修也は飛びつかれた勢いで倒れていた
耀はスリスリと修也に頬擦りしている
見ると、耀は猫耳カチューシャをしていた

「白夜叉がつけたのか?」

修也は起き上がりながら言う

「少し、これで遊ぶか」

修也が召喚したのは水が描かれた小さな扇子
修也が扇子を振ると水の球がふわふわと浮かんだ

擬似神格・罔象女神の扇子(みつはのめのかみの扇子・レプリカ)

日本神話に登場する神で日本における代表的な水の神
罔象女神(みつはのめのかみ)】によって神格を与えられた扇子のレプリカだ
この扇子が持つ力は水を操ること
例えば、川の流れを変えたり、雨を降らせたり、止ませたりする

今回は水の球を浮かせるためだけにに使った
仮にも擬似神格を与えられた物を遊びに使ったのは耀が相手だからだろう

そうとも知らず耀は水に飛びついたり、手を突っ込んでみたり、ハグッと水を口の中に入れたりして遊んでいた

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翌朝

耀は目を覚ましてあたりを見渡す
そこはノーネームの自室ではなかった

「あれ? どうしたんだろ?」

耀は頭に手を置くと何かがあった
それを手にとって見ると猫耳カチューシャだった
その時、障子が開く音がした
見ると、そこには修也がいた

「お、起きたか。その様子だと猫は成仏したみたいだな」

うんうん、と頷く修也
しかし、心の中では耀が元に戻って嬉しい気持ちと猫化が解けて惜しい気持ちがごちゃ混ぜになっていた

「修也、昨日のゲームからの記憶が無いんだけど。私、どうなってたの?」

耀に聞かれ、修也は昨日の事を事細かに話した
すると耀は再び猫耳カチューシャを付け

「にゃあ」

手を猫っぽく丸めて言った

その後、修也が萌えたのは言うまでもない 
 

 
後書き
修也の召喚できる物はとんでもないです
神格を持つギフトだったり擬似神格を与えられたギフトだったり
下手したらノーネームの武器庫並み 
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