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魔法少女リリカルなのは 月光の軌跡

作者:ブレイア
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第2話 契約のコトバ

いつもどうりの朝
月斗はいつものようにフェイトの部屋に行き
扉をノックする

コンコン

「フェイト、起きてるか?」

返事はない。月斗は一切の躊躇無く部屋の扉を開け、中に入る

「フェイトー、起きろー」

そう言いながら部屋のカーテンを全て開ける

「んん…、あれ、月斗?」

「お、起きたか。フェイト、もう朝だぞ。どっか調子割るいとことかあるか?」

「ええと…少し、体がだるいかな?」

やっぱりか、と月斗は思った
使い魔を維持するには常に魔力を供給しなくてはならない
初めのうちはつらいだろうがやはりなれるほか無い

「そうか、朝食はもう出来てるらしいから早く着替えて行くぞ」

「うん」

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ドン

フェイトの目の前にあるのはいつもより量が多い朝食

「なに? この量は」

「あなたの食が細いのは承知ですが、魔力アップのための栄養を取ってもらわないと」

「が、がんばる」

「おう、その意気だ。これからは俺とリニスの2人で食事をつくるからな」

月斗の言葉にフェイトは心底驚いたような表情になる

「月斗も作れるの? 料理」

「まあな、これも俺とリニスが作った」

「すごい、私と全く年は変わらないのに…」

その時、ワンワンと元気良く子狼が駆け寄ってきた

「あ、アルフ、おいで」

「あ、名前、付けたんですね」

「うん、アルフって言うの」

「そうか、じゃあ、アルフ、ご飯だぞー」

そう言って月斗はアルフの為に用意したであろう料理の入った皿に床におく
アルフは一直線にその料理に飛びつき、撒き散らしながら食べる

「あらら、これは少ししつけが必要ですね」

「たしかに、これじゃあ、掃除が大変だ」

リニスと月斗のやり取りを見てクスクスとフェイトが笑う
テスタロッサ家に新たな日常の光景が出来た

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それから時は流れ、フェイトの魔力の増加に伴って常に魔力を供給していることも気にならないほどになっていた
安定期に入り、アルフが人間形態になってフェイト達を驚かせたりもした
アルフが来てからテスタロッサ家はにぎやかになった

そんなある日

「アルフー、フェイトー昼食が出来たぞー」

いつものように食事が出来たことを告げる

「「は~い」」

いつものように2人同時に返事をして駆け寄る

「ね~ふぇいと、たべたらもりにいこ、またかけっこ!」

「だめだぞ、アルフ、この後はフェイトはお勉強だ」

「ぶ~~」

頬を膨らませるアルフ
それを見たフェイトはクスクスと笑いながら

「勉強が終わったら、一緒に遊ぼうね」

「うん」

「あ、そうそう、リニスが“戦闘訓練ならアルフも役に立つんですけどね”って言ってたぞ」

「えへへ、あるふ、やくにたつ!」

「元が狼だもんね」

「おーかみー」

アルフは笑顔で言った

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それから2ヶ月


「フェイト、アルフ私は少しご用事があるので失礼しますね。ちゃんと月斗の言うこと聞くんですよ」

「うん」

「は~い」

「了解」

そう言ってリニスは部屋の外へと出て行った

「ね~フェイト、リニス、ときどきごようじっていくけど、なにしてるんだろ?」

「ああ、たぶん母さんのとこだよ」

「かーさん? フェイトの?」

「そう」

「フェイトにもおかあさんいたんだ」

「うん、いたんだよ」

「でも、このあいだツキトによんでもらったほんには、おかあさんってこどものそばにいつもいて、まもってあげるんだって、フェイトのおかあさん、ぜんぜんそばにいないよ。なんで?」

それを聞いたフェイトは少しだけ表情が暗くなる

「フェイト?」

「ああ…私は、もう子供じゃないから」

「そーなの? でもフェイト、せ、ちっちゃいし、むねもペッタンコだし…あれ、なんでツキトあかいの?」

「ほっとけ」

「むう、私よりちびっ子に言われたくないな」

「えへへ、わたしはおかみだからはやくおっきくなるんだって、ツキトがいってた」

「そっか、たしかに、この2ヶ月くらいでずいぶんおっきくなったね。すぐに私や月斗より、大きくなっちゃうのかな?」

「うん、はやくおっきくなって、そしたらフェイトをまもってあげる!」

「うん、楽しみにしてる。それまでは私がいつも、アルフのそばにいるからね」

「んー、んー? アルフにいのちをくれたのはフェイトで、いつもそばにいてまもってくれるのもフェイトで…あれー? フェイトはアルフのおかあさん?」

「違うよ、違うけど…」

フェイトはアルフを抱き寄せる

「でも……、それでもいいよ」

「んー、よくわかんないや、でもどっちでもいい。フェイトといっしょにいられるなら」

そんな2人を月斗は微笑ましく見つめるのだった

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それから1ヶ月

フェイトの魔力は順調に増え、アルフを維持する感覚が無くなるほどだ
そして、仮契約期間も終わりに差し掛かり、そろそろ本契約…という時期に事件は起きた
その日もフェイトとアルフが出会った時のように雨が降る日だった
その日はアルフの姿が無く、フェイト、リニス、月斗の3人は屋敷中を探し回った

「フェイト!」

「リニス! アルフ、見つかった?」

「いいえ、ですが、たぶん外にいます。今、月斗が探索魔法で探してくれています」

その時、フェイトとリニスの元に念話が届いた

『フェイト! リニス! アルフを見つけた。そっちのほうが近い!」

『分かりました。今、そっちに向かいます!』

2人は月斗に言われた場所へと走り出した

「フェイト、あそこ」

リニスが指差した先にはアルフがいた

「あ、アルフ! よかった…心配したんだよ」

そう言ってフェイトは歩み寄るが

「来ないで!」

「…アルフ?」

「使い魔って…主人の目的のためだけに創りだす命なんだって…ほんと……? 維持するのがすごく大変だから、目的に合わせて創るって、目的を終えたら消しちゃうって……ほんと?」

アルフは雨に打たれながら、涙を浮かべて聞く

「なんで…なんで急にそんなこと…」

「たぶん書庫です。あなたに見せようと私と月斗で使い魔関連の本を出していたので…たぶんそれで」

リニスは小声でフェイトに言う

「フェイトも…目的が済んだら…私を捨てる? 消しちゃうの?」

雷鳴が辺りに響いた

「そんなの…いやだ。フェイトに捨てられるのも…消えちゃうのも…いやだぁ!」

フェイトはアルフのそばへと歩み寄り、やさしい声音で言う

「…捨てないよ。捨てたり、消したりなんか、しないよ」

「でもぉ、私、フェイトの使い魔だ。友達だって、姉妹みたいだって、思ってたのに…」

「…友達や、姉妹みたいじゃないと…ダメかな? 使い魔と主人って関係かもしれないけど。私はうれしかった。楽しかった。大きくなったら守ってあげるって言ってくれて。すごくうれしかった」

「フェイト……」

「契約の内容、考えたんだ。聞いてくれる?」

「うん」

「汝、使い魔アルフ。主、フェイトとの契約の元、以下の制約を遵守し、履行せよ。
その四肢と心を持って自らが望む、満足できる生き方を探し、それを行え
いかな地にあっても、主と遠く離れても、命が尽きるまで、その制約を胸に」

死ぬまで供に生きる。この当時の契約としては考えられない契約だ
フェイトはアルフを捨てない、消さない、生涯を共にするという誓いをフェイトは言ったのだ
フェイトは続ける

「私がアルフを使い魔にしたのは、アルフに死んでほしくなかったから、だからこの先、別に私と離れても、どこに行ってもいい。自由な狼を縛る鎖を私は持たないし、使わないよ。だけど、今までみたいに私のそばにいて、いろんなことを一緒にしてくれたらうれしい。アルフと一緒だといろんなことが楽しくて、心強いから」

「グスッ……ヒック…うッうう」

フェイトの言葉にアルフは涙を流す

「私とアルフは…友達でも姉妹でもないけど。きっとね、最高のパートナーになれると思うんだ」

「さいこうの……?」

「うん、最高の」

「グスッ……ヒック…ふぇいとぉ」

「ほら、自慢の毛並みがびしょ濡れだ。帰ろ?」

「ふぇいと~」

「使い魔も主人も関係ないよ。今まで見たいに2人でいよ。これからもずっと」

ついに、アルフもがまんがきかなくなり、その場で泣き声をあげた

 
 

 
後書き
サウンドステージだからかどうしても台詞が多くなる

 
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