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IS インフィニット・ストラトス~転生者の想いは復讐とともに…………~

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number-33 menory

 
前書き


思い出。


この場合は、更識楯無。

 

 



夜。
セミの鳴き声も聞こえず、どこかで何か虫が鳴いている声が聞こえる。
暗くなっても一向に気温が下がる気配は見られない。


一夏や鈴は自分の部屋にすでに戻っていた。何か喧嘩らしいことをやっていたが、まあすぐに仲直りするだろう。
千冬も束と一緒にどこかへ行って時間が経つ。
ルティアも疲れたと言って待機モードであるブレスレットに戻っている。もう休んでいるのだろう。
医務室にはしばらく安静を命じられている麗矢と、今日一日は医務室で休むことに決めていた楯無の二人だけになっている。


夜といっても真夜中。草木も眠る丑三つ時というわけでもなかったが。
楯無が先ほど時計を確認した時は23時48分だった。もうあれから30分は経っている筈である。
なかなか寝付けないでいた。どうしてだろうか、原因が良く分からなかった。
枕が違うからだろうか、いや違う。
近くに麗矢がいるから? ……そうなのかもしれない。
麗矢がいることにドキドキが隠し切れない。
麗矢のことを考えるだけで顔が赤くなってくる。心が温かくなっていく。
やっぱり思いは変わっていない。楯無の想いは変わらない。


楯無は起き上がる。
そして、ゆっくりと麗矢が寝ているベットのもとへ歩いていく。
枕元に立つ。


「…………どうした、楯無」
「……なんだか寝付けなくてね…」


楯無は麗矢が起きていたことに驚きはしなかった。
麗矢は眠りが浅いほうなのだ、それに生きていた環境からか熟睡することは少なくなっていた。
ルームメイトだった時から知っている。
それでも気づかれない時もあった。


「……ねえ、一緒に寝てくれない……?」


楯無の言葉に麗矢は口で返すことはなかった。
だが、体を動かしてシングルサイズのベットの半分を開けてくれた。
麗矢が明けたスペースに楯無は入り込む。


麗矢の体温を身近に感じられる。
幸せな気持ちになってくる。安心感に覆われる。
目を瞑るとすぐに眠ることが出来た。


      ◯


楯無はある夢を見ていた。
昔のあの懐かしい日々を。


近くの公園でほとんど毎日麗矢と一緒にいたこと。麗矢と遊んだこと。
当時の楯無は気が弱かった。
近所の大きな子供に楯無が虐められていた時に必ず麗矢は自分を庇ってくれた。
楯無の中で麗矢は光だった。


自分の中の憧れで希望。
強くてかっこよかった男の子。
そのころからかな? 楯無が麗矢のことが好きになったのは。
その時は麗矢が8歳、楯無が7歳だった。


そんな日々が二年続いた。
麗矢がいなくなったのは10歳の頃。
まだ桜が散り切る前のことだった。


楯無は自分の弱さを愁いた。
自分が弱いから麗矢がいなくなった。自分が弱いから……
楯無は自分を責めるようになった。
更識の仕事に打ち込み、自分が強くなろうとした。
無理をして、怪我ばかりしていて。


だからかもしれない。
自分の妹、更識簪との仲が悪くなったのは。
簪の様子は簪の従者である布仏本音から聞いている。
元気そうで何よりだったが、姉である楯無との溝は大きいものだった。
自分に素直になれない。


      ◯


麗矢は楯無の顔を見ていた。
先ほどから涙が止まらない顔を。


どうして泣いているのだろうか。夢の中でも見られれば分かるが、そんなことは有り得ない。
麗矢は楯無の頭を優しく寄せて、胸に抱いた。
楯無の泣き顔を隠すように、落ち着かせるように。


気のせいかもしれないが、楯無の震えていた肩が治まっていた。


麗矢も眠りについた。


真っ暗な空に綺麗に星々が輝いて幻想的な空模様。
天の川も夏の大三角もはっきりと見えるとてもとても言葉では表せないほどのものだった。


翌朝早く起きることが出来なくて、様子を見に来た真耶に顔を真っ赤にされて気を失って倒れるのも、その騒ぎを聞きつけて生徒たちが医務室に押しかけてくるのも、千冬が楯無と麗矢を無理やり起こすのも、楯無の顔が真っ赤でしばらく麗矢と目を合わせることが出来なくなるのも別の話。




 
 

 
後書き

ああっ……グダグダだ………… 
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