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IS インフィニット・ストラトス~転生者の想いは復讐とともに…………~

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number-27 I want to live an uneventful life

 
前書き



私は平穏な生活を送りたい。



この場合は、夜神鳥麗矢。

 

 


夏休みはまだ終わらない。
八月三十一日まで続くこの暑く憂鬱な日々。


先日、セシリアとラウラが母国から帰ってきた。
これが意味することは、麗矢の暑かったが平穏な日々が終わったことを告げていた。


八月の頭には帰ってきていた。それに麗矢は気付けなかったんだ。
気づくことが出来なったから今の状態を作ったと思う。
まあどうして騒動には事欠かさない学園なんだろうか。


「お~い、麗矢ぁ。入るぞ」


部屋の外から一夏の声が聞こえる。
今のこの状態を見せるのはとても不味い。
麗矢はちらっと部屋に置いてある時計に目を向けた。
午前8時30分。
いつもならもう起きている時間だ。
それに今日は朝からあいつとIS戦闘の訓練をする約束をしていた。


だが……起きることが出来なかった。
昨日冷房が使えなかったこともあって、なかなか寝付けなかった。
今すぐ起きたいが、体を動かすことが出来なかった。
だから、寝る。


「麗矢、起きているか?」
「いいさ、箒。入っちゃおう」


声からして箒もいるのだろうか。
まあ、もう遅い。
なぜかカーテンも開いて、部屋に光も差し込んでいる。


「? なんで一人部屋なのにベットが二つあるんだ?」
「おい一夏。疑問に思うとこはそこじゃないだろう。どうして麗矢の布団のところがあんなにも盛り上がっているんだ?」
「さあ? とりあえず起こそう」


一夏が麗矢が寝ているベットのもとへ歩いてくる。
麗矢は寝返りを打ちたかった。だが、できない。


――バサッ


一夏の手によって麗矢の布団がめくられる。
その瞬間、一夏は目の前で何が起こっているから分からなくなった。
箒は顔を真っ赤にして震えている。
二人が見たものは……


「…………ふあっ、もう朝か……」
「ん~~~……よく眠れたわ」
「……あら? どうしたのかしら、一夏さんに箒さん」


麗矢の右側に寝間着姿のセシリアが。
麗矢の左側に下着に上に麗矢のワイシャツを着た楯無――――一夏たちから見ると、知らない女性――――が。
そして、あおむけの麗矢の上には全裸のラウラが。
三人はようやく起きた。
疲れが溜まっていたのだろうか、疲れたように見えるが元気そうだった。


「……ちっ、やっと起きたか」


三人がようやく起きたことで体を起こせるようになった麗矢。
そしてすぐにベットから降りると、あたりに散らばっていた楯無とラウラの制服を投げ渡し、一夏の襟を引っ張って部屋から出ていった。
出ていくときに麗矢は背中越しに、


「早く着替えろ、もう9時だ。誤解を招くようなことはしないでくれよ」


と言った。
セシリアが時計を確認すると、確かに間もなく9時になろうとしていた。


「さて、さっさと着替えてしまいましょう」
「そうですわね。……良かったですわ、ここに制服を持ってきて」


ラウラは黙々と着替えていく。セシリアもだ。
楯無に至っては、普通はブラウスを着るものだがそのまま麗矢の明らかにサイズの合っていないワイシャツを着たまま、その上に制服を着る。
それを見ていた箒がとうとう業を煮やして言った。


「どうしてお前らはそんなに平然としているのだっ!!」
「だって、麗矢のことが好きだからよ」
「右に同じく」
「私もですわ」


箒の言葉に間髪入れずに答えた楯無。
それに同調するようにラウラとセシリアも言う。
あっ、そうですか。と箒は肩を落とすしかなかった。


恋する乙女は強くなるというのは本当のことのようだと、箒は身をもって体験した。
箒は三人の行動を批判しながらも、あることを思っていた。


――――自分の想いをストレートに伝えられている……


自分にできなくて、あの三人はできること。
箒は三人に嫉妬した。





 
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