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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第1章:王宮の戦士とヲタ少女
  第3話:愛しきあの人

(バトランド地方・イムル村周辺)
マリーSIDE

………でも、私が一人だけ此処(第1章)に来たってことは…もしかして他の連中も………?
そうよ、他の連中も各章に飛ばされてる可能性が大きいわ!
じゃぁウルフも1人で、どっかの導かれし者と行動を共にしているって事よね!?

それマズイじゃん! ハンパなくヤバイじゃん!
ウルフってば本当に師匠(パパ)に似てきたのよね……
元からイケメンだったけど、最近ではそれに磨きをかけてきたし。
暇があればメイドをナンパ……隙があれば女性兵士を口説くし……

あぁ…もしかしたら今頃、何処ぞの女をナンパしてるかもしれない………ん? 何処ぞの女をナンパ?
ぎゃー! やっべーって!
そう言えばDQ4にも美女が盛り沢山じゃん!?
マイパピィの頑張りどころ盛り沢山じゃん!

安全圏は『1章』か『3章』だけでしょ……しかも『1章』には私が来ちゃったから選択肢として消滅だし。
『2章』には美少女姫が待っているわ!
ミニスカートを物ともせずに、蹴るは跳ねるは大暴れ! だがお供の2人がまともそうだから、多少の抑止力になるかも…・

とすると……『4章』の方が危険よね!
だって露出狂女が居るし……相方はお淑やかだし……
ある意味、良い女の両極って感じじゃん!

簡単に股を開きそうな姉と、簡単じゃないが攻略しがいのある妹。
親子丼ならぬ姉妹丼!?
危険よ! 私のウルフが汚されかねないわ!

……だがしかし、危険度で言えば『5章』こそ最大級かもしれないわ!
勇者が男だったら問題ないのよ。男の子だったら、『3章』か『5章』に飛ばされている事を祈るんだけど……女だったらどうよ!

DQ4の主人公と言えば、DQ5に次ぐ悲劇の主人公……
小さいながらも村の人々に愛され育ってきた勇者……
しかし悲劇は突然やってくる……突如現れた魔族の軍勢に村は滅ぼされ、愛する家族を殺される。

そんな不幸の絶頂期に現れるイケメン野郎。
そっと少女を慰めつつ、剣と魔法で冒険をサポート……
優しく頼りがいのあるイケメンに、何時しか少女も恋心を抱き始める。

勿論此処までの流れはイケメン野郎の描いた通り……
うん。間違いなく喰うわね! パパなら間違いなくエンジョイするわ。
心と同時に股をも開かせ、“いただきます”から“ごちそうさま”まで最短距離よ!

何なのよこの状況!?
私言ったわよね!『ウルフと一緒に冒険したい』って……これのどこが一緒よ!
あのバカ女神(おんな)も『ウルフ達と一緒に』って勘違いしてたけど、ヤツを野放しにするくらいなら集団行動の方がまだましよ!
色ボケ散らすのは親父(パパ)だけで十分なんだから!

使えねー女神(おんな)だなぁ…
私の知る限りで、あの女神(おんな)が役に立った事は1度もない!
今度会う機会があったら絶対に殴る! マーサお祖母ちゃん似だろうが関係ない!

マリーSIDE END



(バトランド地方・イムル村周辺)
ライアンSIDE

何やらマリーの様子がおかしい……
父上を愚弄してしまった事は許してもらえた様だが、他の家族の話をしたら急に考え込み、不安そうな表情を浮かべている。

やはり家族と離れ離れになっているのが寂しいのだろうか?
急に恋しくなり不安が押し寄せてきたのだろうか?
それは当然か……か弱き美女が一人取り残されたのだから。
こんな時……男としては何と言うべきなのだろう? 頼れる男としては……?

「……マ、マリー。今回私が請け負っている事件を解決したら、その後は君の家族を一緒に探そう! 陛下にお願いして、各地へ赴く許可を得る。そして一緒にご家族を捜す旅へ行こう!」
私が事件を解決すれば、そのくらいの願いは聞き入れられるだろう……他者が解決した場合はどうしようか?

「本当? ものっそい嬉しいわ! じゃぁ、さっさと事件解決して、みんなを捜し出さないとね……若干一名が凄く目立つから、世界を巡れば直ぐに見つかると思うのよね」
どうやら彼女に笑顔を取り戻せた……と思う。

この笑顔の為にも、他者が解決した場合でも、一緒に家族を捜す旅に出てやらねばなるまい!
うむ……王宮戦士を辞する覚悟を決めねばな!
だが大丈夫! きっと私が解決するさ……マリーと共に、無事解決してみせるさ!

「さぁ、今日はもう遅い。明日は早めに出立したいので、マリーは寝た方が良いだろう。周囲への警戒は私が行うから、心配せずに休みなさい」
そう言い、周囲に聖水を振りまき、モンスターの接近を制限する。

「ありがとうライアンちゃん。寝不足は美容の大敵なので、お言葉に甘えちゃいます! でもでも、美少女が隣で寝ているからって、襲ったりしちゃダメだゾ!紳士を貫けよ!」
マリーは可愛くウィンクすると、私が持ってきた毛布にくるまり眠りにはいる。

確かに……私が不埒な男であったら、今は絶好のチャンスであろう。
しかし私は違う!
目の前の少女は、私を信用して眠りに就いたのだ。

一時の欲望に負けるなど、戦士として……いや、男として恥ずべき事だ!
大丈夫……私は栄えあるバトランド王宮の戦士ライアン!
神隠し事件を解決し、彼女を家族と再会させ、明るい未来を手に入れる事が出来るはずだ!

だから今は神隠し事件の事だけを考えよう。
そちらに集中すれば、美少女の寝息も気にならなくなる!
私は戦士だ。男の中の男……ライアンだ!

ライアンSIDE END



 
 

 
後書き
この時マリーちゃんは12歳です。
でも見た目が良い女すぎて12歳に見えません。
16~18歳くらいの黒髪美少女を想像して下さい。
それがマリーちゃんです。
でも中身の年齢はすっごい上です。 
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