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対決!!天本博士対クラウン

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第三百十四話


                 第三百十四話  飛ぶ使い魔
 タロとライゾウ、それにタミーノとフィガロもだ。主達と一緒にいる。
 しかし彼等は他の使い魔達とは違っていた。
「あれっ、飛んでるけれど」
「何時の間にそうなったの?」
「はい、私達も修行しました」
「その結果です」
 タミーノとフィガロが華奈子とミナこの問いに答える。
「それでなのです」
「飛べるようになったのです」
「僕達もだよ」
「これでも勉強したんだぜ」 
 タロとライゾウも言ってきた。
「御主人様達が箒で空を飛ぶからね」
「それに合わせたんだよ」
「今までは箒の端に捕まってたのに」
「それでも良かったと思うけれど」
「そこは誇りなんだよ」
「そういうことだよ」
 二人の言葉にタロとライゾウが言い返す。彼等はまるでジャンプする様に自然に空を駆けている。当然タミーノとフィガロもである。普通にそうしていた。
「使い魔にも誇りがあるからね」
「御主人の助けにならないといけないからな」
「間違っても足手まといになってはいけません」
「それはもっての他です」
 タミーノとフィガロは普段通りの畏まった態度で述べている。
「ですから。我々も修行しているのです」
「無論他の使い魔達も」
 見ればその通りだった。美樹の使い魔の二羽の鳥達以外にもだ。他の使い魔達も空を駆けていた。
「うわあ、皆凄いね」
「まさかお空を飛べるようになるなんて」
「だから御主人の為になるようにね」
「勉強して修行してるんだよ」
 ここでもそうだと述べるタロとライゾウだった。
「そういうことだから」
「御主人達が凄くなったらおいら達もそうなっていくんだよ」
「それが使い魔の習性だから」
「覚えておいてくれよな」
「ううん、魔女が強くなればなのね」
 華奈子が自分の使い魔達の話を聞いて考える顔で述べた。
「それに比例して使い魔もなの」
「いい勉強になるわね」
 美奈子もここで考える顔で言う。
「私達だけに止まらないっていうのは」
「そうよね。というと」
 ここでさらに考える華奈子だった。
「先生達の使い魔達も」
「かなりの力よね」
「しかも」
 それに止まらなかった。
「数も多いしね」
「一体どれだけのものなのかしら」
「見てみたくなったわね」
 こんなことも言う華奈子だった。
「一体どんなものかね」
「そうね。それじゃあ」
 その期待も抱いた。その中で箒で然るべき場所に向かい続けるのであった。


第三百十四話   完


                  2010・8・30 
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