| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百十一話


               第三百十一話  食事の後から
 そうめんに西瓜を食べてだ。それからだった。
「それじゃあ今日子ちゃん」
「ええ、香ちゃん」
 先生達が顔を見合わせていた。
「はじめる?」
「そうね。お昼も食べたし」
「えっ、はじめるって」
「まさか」
「そうよ、まさかよ」
 こう六人にも話してきた。
「これからちょっとね」
「生首と身体を収めてくるから」
 造作もない感じの言葉だった。
「それじゃあ皆は」
「ちょっといいかしら」
「ちょっとって」
「私達は一体何を」
 華奈子と美奈子が先生達に問う。するとであった。
 先生達はだ。こう答えるのだった。
「楽器を演奏して」
「それに魔法を入れてね」
「それだけですか?」
「それだけなんですか?」
 六人は今の先生達の言葉に怪訝な顔で返した。
「あの、何か大騒動になってるんですけれど」
「いつものことですけれど」
 博士が起こす騒動は常に大騒動である。博士はそうした騒動を起こすこともまた趣味にしているのである。趣味は他にもあるがだ。
「私達は音楽だけって」
「何か」
「今回のメインは先生達がしますよ」
「そういうことです」
 ここでもにこりと笑って話す先生達だった。
「では皆さん、いいですね」
「今からはじめましょう」
「ううん、どうなるかな」
「今回は」
 六人は正直予想ができなくなっていた。
「何が起こるかわからないのはいつもだけれど」
「今回もね」
「そうよね」
「先生達が何をするか」
「そしてどうなるか」
 かなり不安に思っていた。しかしその先生達はというと。
「それじゃあ行きますよ」
「いいですね」
「はい、わかりました」
「それじゃあ」
 それでも先生達の言葉には素直に頷くのだった。確かに不安を感じてはいた。しかしそれでも先生達への信頼はだ。絶対のものがあった。


第三百十一話   完


                  2010・8・25 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧