| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百六十八話


            第二百六十八話  その頃の美奈子
 華奈子が必死に魔法の勉強をしているその時。美奈子はどうしているかというとであった。
 彼女は学校の音楽室に篭っていた。そのうえでフルートを吹き続けている。
 横には彼女の使い魔のタミーノとフィガロが控えている。彼等が言うのだ。
「いいです」
「ただしです」 
 二匹は極めて冷静かつ客観的に主に述べている。
「もう少しテンポをゆっくりとです」
「その方がいいです」
「ゆっくりなのね」
「はい、そうです」
「やはりその方がです」
 こう話す二匹だった。そのうえでさらに聴くのであった。
 美奈子は音楽の調子を少し遅くした。するとであった。
「はい、そうです」
「その調子です」
 いいという二匹だった。
「やはりこの曲はこれがいいです」
「ゆっくりでいくべきです」
「そうね。どうやら」
 実際に吹いてみてだった。美奈子もそれを実感したのだった。
「こっちの方がいいわね」
「はい、そうです」
「では御主人様、その様に」
「させてもらうわ」
 また言う美奈子であった。
「そういうことでね。ただ」
「ただ?」
「どうなのでしょうか」
「もう少し遅くしてもいいかしら」
 実際に吹いてみての言葉である。
「この曲は」
「どうでしょうか。これ位がいいのでは」
「私もそう思います」
 しかしタミーノとフィガロの言葉はこうであった。
「テンポはやはり」
「この程度では」
「そうかしら」
 この辺りはまさに意見の相違であった。
「遅くてもいいと思うけれど」
「いえ、どうもです」
「これ位が」
 あくまでこう言って引かない二匹だった。
「実際に吹かれてみればどうでしょうか」
「それで考えられては」
「そうね」  
 二匹の言葉に素直に従う美奈子だった。
「それじゃあ実際に」
「そうしないとはっきりとわかりませんから」
「是非にです」
「ええ、わかったわ」
 こうして実際に吹いてみる美奈子だった。するとだ。
「やっぱり貴女達の方がいいわね」
「はい、それでは」
「その様に」
 こうして冷静に話を進めていく美奈子達だった。彼女も真面目に勉強していた。


第二百六十八話   完


                 2010・2・27 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧