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魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者

作者:blueocean
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後日談4 新生徒会メンバー発表

「さて、それじゃあ残りのメンバーについてだが………」

さて、早速生徒会室に集まる事にした俺達。

「出来れば真面目にやってくれる人が欲しいわ………私はボケ担当やし」

「そうっスね、ボケは私と姉御だけで充分ス」

「いや、何でウェンディがいるんだよ………」

「えっ!?何言ってるんスかレイ兄、私は確実に生徒会メンバーに決まってるじゃないっスか」

「絶対にありえない」

「いや、むしろ何でここに俺がいるかが分からないんだが………」

黙って聞いていた桐谷が口を開き、生徒会室にいる、零治、はやてウェンディに質問した。
いや、桐谷は居て当たり前だろうが。

「何言ってんねん桐谷君。桐谷君は私と同じ副会長に決まっとるやないか!」

「いや、初耳なんだけど………」

「そりゃ、今言ったもん」

「お前はいつも………!!」

「ちょ!?桐谷兄、暴力はいけないっス!!」

俺に襲いかかろうとした桐谷をウェンディが止めてくれた。

「桐谷、俺の言葉を聞いたろ?出来れば俺達の手伝いをしてもらいたいんだけど………」
「………だったら普通にそう言え。何で放課後に拉致まがいなやり方で連れてこられなきゃいけないんだ」

因みに桐谷は放送ではなく、無理矢理拘束して引っ張ってきた。
はやてのウェンディの独断だが………

「そっちの方が面白いからや!!」
「だよな、姉御!!」

「駄目だ………零治もどちらかと言えば悪ノリする方だし、ツッコミが俺だけじゃ持たん………」

「だったらツッコミ役を一人だな」
「ツッコミやったら………アリサちゃん、すずかちゃん、加奈ちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん、星ちゃん、夜美ちゃん辺りやな」

「先ず、魔導師のなのは、フェイトは外して、アリサもクラス委員やってるから却下。星は夕飯作らないと誰も作れないから駄目だから………残りは夜美、すずか、加奈辺りだな」

「う〜ん、私的には加奈姉は直ぐに鉄拳制裁になるんで外したいんスけど………」
「なるほど………確かにそうだな」
「じゃあ加奈ちゃんは外して………」

「ちょっと待て!」

とポンポン話を進める3人を桐谷が止めた。

「何でフェリアの名前が出ないんだ?アイツなら真面目で良いと思うんだけど………」

「フェリアちゃんはある意味芸人の敵やで!!」
「そうっス!ある意味一番フェリア姉が鬼畜っス!!」

「ウェンディ、後でフェリアとノーヴェに言ったら確実にボコされるぞ」

「言わないでっス、桐谷兄!!」

俺がそう言うと慌てて桐谷の足にすがりつくウェンディ。
やっぱり姉は恐いらしい。

「まあそれはともかく分かったか桐谷?」

「全然」
「要するにな、フェリアちゃんはボケても冷たくツッコミ入れたり、スルーしたりするからボケには天敵なんや!!」

「まあくだらないと本当に冷たい態度取るもんなぁ………」

「零治、お前も経験あるのか………」

「という理由で無しと言うことで!」

はやてがそう言って、結局残ったのがすずかと夜美になった。

「じゃあこの2人からと言うことで………っていうか2人共生徒会でいいか!」

「そうやな、そうすればちょうど5人やし」

「ちょ!?私はどうなるんスか!?」

「ウェンディは協力者や」

「レイ兄と桐谷兄ポジションっスか!?」

この学校の問題児が生徒会メンバーとかありえないだろが………

「じゃあすずかと夜美で決定でいいか」

「「異議なし」」

「よし、取り敢えず今日は解散。2人は俺が聞いてみるよ」
「お願いな、零治君」

そう言って話し合いは終わった………

「いや、ボケとツッコミで生徒会メンバー決める生徒会って………」

そんな桐谷の呟きを聞いてる人はその場にいなかった………










「夜美」

夕飯を食い終わり、各自自由に動き出す前に夜美に声をかけた。

「何だ?」
「夜美、よかったら生徒会役員にならないか?」

それを聞いた夜美含め、星とライも何故か驚いていた。

「「僕は(私は)!?」」

「星は家で家事をしてもらわないと俺達が困るし、ライは遊べる時間が殆ど無くなってもいいのか?」
「「それは………」」

「まあ困ったら2人にも助けを求めるからさ」
「分かりました、なら私は美味しいご飯を作って帰りを待ちますね」

………ヤバい、何か新婚みたいな会話でちょっと照れる。

「僕もレイの分まで遊ぶね!!」
「ライ、ほどほどにな」

っていうか俺に全くメリットが無いんだけど………

「お兄ちゃん、何の話?」

そんな会話をしているとテレビの前にいたキャロと優理がやって来た。

「生徒会に夜美を呼んだんだ」

「夜美お姉ちゃんも生徒会に入るの?」

「ああ、そうだぞ」

「だけど夜美のしゃべり方で良いのですかレイ?」

「「………」」

優理に言われて今気がついた。
そうだ、夜美のしゃべり方って前よりはマシにはなってるけど、確かに全校生徒の前でしゃべれる口調じゃない。

「だ、大丈夫だ、いざとなれば普通にしゃべれる」
「本当ですか………?なら自己紹介してみてください」
「わ、分かった。見ていろ」

優理にそう言われ、夜美は何故かソファの上に乗った。
そんなことしたら………

「何だ?何かするのか?」
「零治、夜美の奴、何するんだ?」

ほら、フェリアもアギトも注目するだろうが………

「………全員見る必要ないだろうが」

登った夜美が悪い。

「まあいい。ではいくぞ………」

そう言って深呼吸する夜美。
そして………

「皆さん初めまして。今回生徒会書記に任命させて頂きました有栖夜美と申します。まだ未熟な所もありますが、この学校のため、一生懸命尽力していこうと思います。なので皆さんこれからよろしくお願いします」

そう言って深々と頭を下げた………

「「「「「「「……………」」」」」」」

「何だ?豆鉄砲を受けたような顔して」

「夜美似合わない!!」
「ええ、似合わないです」
「凄いな、言い方1つでこんなに印象って変わるんだな」

アギトの言う通り別人みたいだ。

「夜美お姉ちゃん、裏表ある人みたい」

「待てキャロ、その言い方だと嫌な女の様に聞こえる」

「いや、案外夜美はそういう所が………」

「優理には言われたくないわ!!」

「まあまあ、これなら夜美でも充分やれるだろう。………だけど夜美」

「………何だ?」

「出来ればあんまりやらないでくれ。何か違和感が凄い………」

「どいつもこいつも………」

そう呟いて夜美は大きく溜め息を吐いたのだった………










『そう。………でもツッコミ要因で生徒会に呼ばれるってどういう事?』

「まあそう言われてもな………」

言われてみると会計や書記と言うよりツッコミ要因で決めた役員。
こんな学校どこを探してもそんな学校無いだろう。

『でも確かに面白そうだし、私で良ければ良いよ』

「助かる。じゃあすずかは会計をやってもらって良いか?」

『うん、夜美ちゃんが書記だね』

「ああ、夜美は字が綺麗だから」

そう、実は夜美は字が綺麗だ。
小学生の頃は書道のコンクールで金賞を取り、全国コンクールにまで行った経験がある。

『で、明日から顔を出せば良いの?』

「ああ、そして週末の金曜日、生徒会役員紹介で全校生徒の前で話す事になるからそのつもりでな」

『ああ、そうか。すっかり忘れてた………今から練習しとこ………』

「まあ頑張ってくれ。じゃあまた明日な」

『うん、ばいばい』

そう言って電話を切った。

「これで取り敢えずOKだな」

役員も決まったし、明日から本格的にスタートだ。

「先ずは去年無かった球技大会復活の案件を考えて………後は三送会で何をするかだな………」

俺の前世での中学校では3年間の写真をスライドショーで見たり、ちょっとした劇みたいなものをやったりしたけど、今年はどうするか………

「まあそれははやてやウェンディが思いつくだろう………」

俺は取り敢えず意見をまとめる事に専念しよう………
そう思いながら、俺は重いまぶたをゆっくり閉じていった………









「いらしゃい、夜美ちゃん、すずかちゃん」

「ほう、ここが………」

「ちょっと緊張するね………」

恐る恐る生徒会室に入ってくる2人。

「あっ、よく来たっスね夜美姉、それにすずか先輩」

「こんにちはウェンディちゃん、今日から私も生徒会メンバーになったからあんまり悪さしないでね」

「なるべくすずか先輩には迷惑かけないようにするっス」

「いや、俺達にも迷惑をかけないようにしろよ………」

「………ウェンディ、ちゃんと先輩をつけて呼べるんだな………」

「絶対に何か変なあだ名つけると思ってた………」

「失礼っスね〜レイ兄も桐谷兄も」

そう言われてもな………

「で、今日は何をするんだレイ?」

「ああ、今日はこれから先の行事について少し考えようと思ってな。それで………」

その後、わりと真面目に生徒会の仕事をこなした俺達だった………








金曜日。
5時間目の全校集会を利用して、そこで生徒会メンバーの紹介をすることになっている。

『では、生徒会の方から連絡がありますので皆さん聞いてください』

司会をやっていた先生がそう言い、ステージの中央へ向かう俺。

中央へ着き、マイクを調整して、前を見る。
やっぱり凄いなこの景色………

『皆さんこんにちは、生徒会長の有栖零治です、今日この場を借りたのは………』

「敬語なんていいぞ〜!!」

そんな声が生徒の方から聞こえてくる。

『いや、そういうわけにはいかないんだよ………会長は大変でさ………』

「オホン!!」

『っと、先生に睨まれるんで余計な話はこれくらいで………』

「零治会長、敬語は〜?」

下級生の方からからかうような声が聞こえてきた。

『もういい、諦めた。敬語は大きな式の時に使う。………って事で今日は残りの生徒会メンバーの発表をしようと思う』

そう言うと一気に盛り上がる生徒全員。
相変わらず先生から睨まれてるけど、諦めてる先生もいるようだ。

すいません慣れて下さい。

『先ずは副会長。副会長には毎度お馴染みのこの2人、八神はやてと加藤桐谷!!』

そう言ってステージ脇を指差した。
そこから俺の方に真っ直ぐ向かってくるはやてと桐谷。

はやては声援に手を振って答えるが、桐谷は俺の方に真っ直ぐやって来て………

『アドリブでいきなり変更するな』

と全校生徒の目の前で拳骨を落とした………

『何や、最高の登場シーンやん、何が不満なん?あれか、スモークが無いことに不満があるんか!?』

『何でスモークだ!!派手に登場したいとかじゃなく、もっと生徒会らしくきちっとした………』

『『無理無理』』

『コイツら………』

拳を握り締め、怒りを押さえ込む桐谷。

『まあ冗談はこれくらいで、八神副会長、挨拶をどうぞ』

『みんなーこんにちは〜!!』

「「「「「「「「「「こんにちは〜!!」」」」」」」」」」

『だからボケるなって………』

『今回生徒会副会長に任命された八神はやてです。私も零治君と同じく、水無月前会長の意思を継ぎ、みんな最高の中学校生活を送れるように頑張っていこうと思います。なので………』

そう言って、マイクを手に取り、

『みんな私達に付いてきいや!!!』

とマイクを持っていない方の手で拳を作り高々と掲げ、力強く答えた。
生徒からは大声援だが、流石の俺も頭が痛い。

『ほな次は桐谷君やで』

『………まさかこの盛り上がった空気で俺が話すのか!?』

『だって副会長だろうが』

『嘘だろ………』

と言いながらもマイクを受け取る桐谷。
そして何事もなかったかの様に喋り始めた。

『八神はやてと同じく生徒会副会長として前会長の水無月会長の意思を次ぐことになった加藤桐谷です。零治会長と八神副会長の暴走を抑えながらより過ごしやすい楽しい学校にしていきたいと思います』

流石桐谷。
だけど暴走に力を入れたのはワザとか?

しかし桐谷の一言で再び、講堂が歓声に湧いた。
………特に女子から。

「チッ」
「あれ?ノーヴェ何怒ってるの?」
「………別に」










『さて、ここまでは今までと同じ3人だが、ここで新たな2人を紹介したいと思う。先ずは生徒会会計、月村すずか!』

そう言うと男共から大きな歓声が。
流石すずか。

『皆さん初めまして。2年A組月村すずかです。この度、零治会長から直接手伝って欲しいと連絡を受け、会計に付くことに決めました。あんまり取り柄が無い私ですが、この生徒会に………いいえ、この学校の為になるような事が出来ればと思います。未熟な私ですが、どうかよろしくお願いします』

そう言って深々と頭を下げるすずか。
本当はすずかみたいな子が生徒会長やるべきなんじゃ無いのかな………

『っと………それじゃあ最後の生徒会メンバーを紹介したいと思う。生徒会書記………有栖夜美!』

おおおおおおおお!!!
と生徒達も予想外だったのか、今までとは違った反応を見せた。

さて、ステージ脇から夜美が歩いてくるのだが………

『なあ零治、夜美の奴、手と足一緒に出ていたぞ』

『大丈夫なんか?』

『昨日は俺達には普通に言えてたけど…………』

『何かとても緊張してるね………』

そんな俺達の雰囲気を感じたのか生徒達もざわざわしだした。

「大丈夫かな夜美………」
「そう言えば夜美って小学生の時から大勢の前だと緊張してましたね」
「大丈夫なのか………?」

ライ、星、フェリアは夜美の様子を見て、とても心配になっていた………










『ほら夜美、マイク………』

『あ、ああ済まない………』

もう見てからに緊張してるなこりゃ………

「頑張れ夜美」
「零治………うん………」

耳元でそう言うと少し落ち着いたのか夜美の表情が固さが消えた。
これなら何とかなるだろう。

『は、初めまして2年A組、有栖夜美です。2学期に転校してきたばかりでまだこの学校の事を詳しく分かってる訳じゃありませんが、私もこの学校が大好きです。なので私もこの学校の為に、みんなの為に出来ることを生徒会メンバーと共に、やっていこうと思います。なので皆さんよろしくお願いします』

そう言って頭を下げる夜美。
先ほどの緊張を感じさせない見事な挨拶だった。

生徒からも大きな拍手が飛び交う。

『流石夜美ちゃんね、見事な意思表明だったわよ』

そう言いながらステージ脇からやって来た水無月先輩。

『このメンバーなら私も安心して任せられるわ。新しい生徒会でこの学校をよりよい学校にして頂戴ね』

『『『『『はい!!』』』』』

これでもう完全に水無月会長は生徒会を引退だな………

『あ、後生徒会のみんなは気がついてないみたいだから言っておくけど、そのマイク以外に小型マイクがあって、あなた逹の小声での会話も聞こえてたから』

『『『『『えっ!?』』』』』

『桐谷君、盛り上がった空気を冷ますような事が無くて良かったわね』

『うっ………』

『それに桐谷君のツッコミやはやてちゃんのボケとかもちゃんと聞かせたかったからね』

『それじゃあ我等が芸人みたいでは無いか………』

『夜美ちゃん、素で喋ってるよ………』

『ぬっ、………オホン。それじゃあ私達が芸人みたいじゃ無いですか』

『いやもう聞かれてるから』

『………まあ取り敢えず新しい生徒会は面白可笑しくやっていくと思うけど、それでも私の時以上の楽しい学校になると思うからこれからも新しい生徒会に期待して頂戴ね』

しかも最後を締めるのは水無月先輩かよ………

「全く、敵わないな………」

そんな事を呟いて、皆に手を振る先輩を見ていた……… 
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