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ソードアート・オンライン~神話と勇者と聖剣と~

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SAO:アインクラッド~神話の勇者と獣の王者~
  戦いの後

 
前書き
 なんかラブコメっぽい展開になります・・・。まあ原作がそれっぽいからいいか・・・。 

 
「なあ清文、秋也」
「ん~?」
「なに?」
「僕たちはさ、仲間だよね」
「ははは!!何言ってるんだよ!」
「あたりまえじゃんか!」

 いつかの記憶。色褪せ始めたあのころの……。

 
                     *

 目を開けると、心配そうにのぞきこんでくるコハクがいた。今にも泣きだしてしまいそうな表情に彼女は、俺が目を開けると俺の名前を呼んだ。

「セモン……」

 俺も返してやる。

「コハク……?」

 俺は体を起こしながら、あたりを見回した。どうやらかつて《聖剣騎士団》の隠れ家だった家のようだ……。

 一瞬、あの頃の優しい思い出がフラッシュバックする。そして、現実世界でシャノンとハザードと俺の三人でかわした約束も――――。

 それを振り払うと、俺はコハクに向き直った。

「コハク、これは……」
「ばかっ!!」

 俺は最後までいうことができなかった。コハクが、思いっきり俺の胸に額ををしつけたのだ。

「セモンが起きなかったらどうしようかと思ったじゃない……」

 その声は、今まで聞いたどの声よりもか細く震えていた。

「……この世界でそれはないだろ……。それより、俺は何日寝てたんだ?」
「……三日」

 コハクが顔を上げる。その頬には、薄い涙の跡があった。

「三日よ。今日からキリトはKobの活動が始まったみたい」

 キリトはヒースクリフに負けたので、約束通り血盟騎士団に加入したらしい。・・・もっとぐずると思ってたんだが。

「……そうか……いててて」

 俺はもう少し体を動かそうとして、体中が痛んでいることに気づいた。この調子だと、現実の体に危害が及んでいないと言い切れない。コハクの言い分はあながち間違いではなかったのかもしれない。

「ぐうっ……」
「ちょっと、無理しないでよ……」

 コハクの語尾が消え入るような声になっている。いつもの気丈さがない。

「おい、どうしたんだよ……」

 その後、彼女の取った行動は、明らかに俺の予測範囲を超えていた。


 ――――抱きついてきた。思いっきり。しかし優しく。

「お、おい……?」
「何であんな戦い、したの?」

 コハクは腕に力を込めて、続ける。

「勝ち目がないなんて、わかってたじゃない。力の差はあまりにも大きすぎたわ。なのに、なのに……。……死んじゃってたかもしれなかったのに」
「……そうだな……。意地、かな……。俺の生き方は、お前には否定させないっていう……」

 しかしその俺の答えに、コハクは反論した。

「……それだけ?そんなの、認めないよ。そんなのじゃ、私を納得させられないよ。だって、だって……」

 コハクはそこで一泊おいて、言い放った。

「私は……セモンが、好きだから。私、あなたがいないと、生きていけないから……」

 そしてコハクは少し俺から離れると、顔をあげて、俺を見た。彼女の頬は真っ赤に上気していた。たぶん俺のもそうだったと思う。

「な……え……えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「なによ!人が、その……こ、告白したってのにその反応は!」
「い、いや、よもやお前にそんなこと言われると思ってなくて……」
「わ、悪かったわね意外で!どーせ私は……」

 思わず笑みを浮かべてしまう。

 あったかい、あったかい感情が俺の胸中を満たす。

 いつものだ。いつものコハクに戻った。

 そうだ。これだ。これが……。

「これが、俺の好きな、コハクだよ……」

 コハクがはじかれたように俺を見る。

「ありがとう、コハク……。すごい、うれしい」
「……うん」
「俺も、コハクのこと、好きだよ」

 俺は痛む体を無理に動かして、コハクを抱きしめる。彼女も、俺をやさしく抱きしめ返す。
 どのくらい、そうしていたろうか。ふいに、俺の頭に一つの思考が浮かんだ。

 守りたい。この女性を。俺の手で、ずっと、ずっと…………

「……あ」
「?……どうしたの?」

 俺は、名残惜しくもコハクを離すと――――それでも肩に手を置いたまま――――、メニューウィンドウから装備欄を確認。続けて、アイテム欄も確認し……予想が当たっていたことを知った。

「やばい……武器がない」
「あ……。そういえば、壊れちゃったんだったわね……」

 《神話剣》はカタナスキルのエクストラなので、通常の刀でも使用は不可能ではない。しかし、普通の刀では、専用のソードスキルに耐えられない……。

「どうするの?あの武器……《草薙の剣》ってユニーククエストのボスドロップでしょう?」
「う~ん……探すしかないだろうな……代わりを……。コハク、一緒に来てくれるか?」

 するとコハクは、まず驚愕の表情を。次に満点の笑みを浮かべて、言った。

「うん。ついていく。どこまでも。あなたに」

 俺も笑みを浮かべ……

 彼女の唇を、自分の唇で塞いだ。


                    *



「……といっても、何か手がかりがないとどうしようもできないわよね……」
「ああ。そうだな……。どうするか……」

 その時、俺はある人物の名前を思い出した。

「あ」
「?……なにかあるの?」
「そうじゃん……今こそ、あの人に助けてもらおうよ」

 そう。《聖剣騎士団》副団長にして、情報屋、《流星拳》、ゲイザーに。
  
 

 
後書き
 やぁぁぁっとくっついたぁぁぁ!!!
 と、いうわけで(どういうわけだ)次回はついに7人目のユニークスキル使いと8個目のユニークスキルの登場です!!(たぶん) 
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