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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜

作者:カエサル
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ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
  23.グランドクエスト

 
前書き
第23話投稿!!!

アスナの感知したユイ。
キリトとシュウは世界樹の上へと通じる関門..........グランドクエストへと挑む!! 

 


「ママ.......ママがいます」

「な..........」

ユイちゃんの言葉を聞くとキリトくんとシュウくんも上を見上げ顔を強張らせる。

「本当か!?」

「間違いありません!このプレーヤーIDは、ママのものです.......座標はまっすぐこの上空です!」

キリトくんは、急にクリアグレーの翅を広げ上空へと急上昇した。

「キリトくん!!?」

「待てよ、キリト!!」

それを追うようにシュウくんも漆黒の翅を広げ上空へと急上昇する。

「キリトくん!!シュウくん!!」

私も二人を追って翅を広げ上空へと飛び上がる

(キリトくん、シュウくん、どうしたっていうの?世界樹の上にいる人がそんなに大事なの?)

キリトくんとシュウくんは雲の上に突き抜ける。

「気をつけて、キリトくん、シュくん!!すぐに障壁があるよ!!」

私の声は二人に届いていない。二人は上空の障壁に激突!!

「キリトくん、シュウくん!!」

激突するもキリトくんは、再び世界樹へと加速。

「ダメ!!」

「退け、キリト!!」

シュウくんが背負っていた槍を構え、世界樹に向かい投げつける障壁が槍も拒み、シュウくんが落下する槍を掴み取る。

キリトくんは、また世界樹に向かい飛ぶ。

「やめて、キリトくん!!無理だよ、そこから上には行けないんだよ!!」

キリトくんの腕を掴み必死に止めるも行くのをやめようとしない。

「行かなきゃ..........行かなきゃいけないんだ!!」

その時、キリトくんの胸からユイちゃんが飛びだし、世界樹に飛ぶがまたも障壁が拒む。

「警告モードの音声なら届くかもしれません........!ママ!!わたしです!!ママー!!」




キリトくんは障壁への突進をやめない。自分でもわかっているはずなのにこれ以上やっても無駄だと.........でも、キリトくんはやめない。

(そんなに世界樹の上にいる人が大事なの、キリトくん.........?)

「何なんだよ........これは.......!」

私の手のひらでしょんぼりするユイちゃん、キリトくんをみながら悔しそうな顔をし、拳を強く握るシュウくん、そして障壁に突進し続けるキリトくん。
キリトくんが背負われた大剣に手をかけた時、動きを止め世界樹をじーっと見ている。私もよく確認してみると上空から何か光るものが一直線にキリトくんの元に落ちてくる。キリトくんは落ちてきた何かを掴む。

「.........カード.......?」

落ちてきたのは、カード。見た限り普通のカード見たいだが........

「リーファ、これ、何だかわかる.......?」

「ううん........そんなアイテム、見たことないよ」

キリトくんは、カードをクリックする.........しかに何も起きない。そのカードをユイちゃんが掴む。

「これ......これは、システム管理用のアクセス・コードです!!」

「........じゃあ、これがあればGM権限が行使できるのか?」

「いいえ.......ゲーム内からシステムにアクセスするには、対応するコンソールが必要です。わたしでもシステムメニューは呼び出せないんです........」

「........そっか.....」

キリトくんは落ち込んだ小さな声を出す。

「でも........そんなものが理由もなく落ちてくるわけがないよな。これは、多分.......」

「はい。ママがわたしたちに気づいて落としたんだと思います」

キリトくんは強く眼をつむり、数秒後口を開く。

「リーファ..........教えてくれ。世界樹の中に通じてるってゲートはどこにある......」

「え.........樹の根元にあるドームの中だけど........で、でも無理だよ。あそこはガーディアンに守られてて、今までどんな大軍隊でも突破できなかったんだよ!」

「それでも、行かなきゃ行けないんだ」

カードを胸ポケットにしまい込み、私の手をそっと握る。

「今まで本当にありがとう、リーファ。ここからは俺一人で行くよ」

「え........」

(言いたい.......でも、言葉が出ない........)

キリトくんはぎゅっと手を握りしめ距離をとり、深く一礼して、地上に向かい落下して行く。落ちて行くキリトくんをただ見てることしかできなかった。

「.........シュウくんも行くの?」

彼は黙って下を見た後、私の方を見て笑顔で言う。

「うん。.......俺はあいつの相棒だからさ」

シュウくんもキリトくんと同じように私の手をそっと握りしめる。

「リーファ。今までありがとうな」

握られた手をシュウくんが離す。それをもう一度掴もうとするが体が動かない。そして、キリトくんを追って黒衣の二つの武器を背負う少年も落下して行く。




結構段数がある階段。巨大な扉、その前に立つ二体の剣を持つ妖精の像。

.......そしてその数歩前に立つ黒の服に背丈ほどある大剣を背負うスプリガン.......キリト。

「待てよ、キリト!」

「.......シュウか」

キリトは歩みを止めようとせず、扉へと向かう。何も言わず俺はキリトの後ろを追うようについて行く。俺とキリトが扉の前に立つと二体の妖精の像が剣を扉の前で交差させる。

『未だ天の高みを知らぬ者よ。王の城へと到らんと欲するか』

妖精の像からの声がすると目の前にグランドクエストのウインドウが出現する。

【グランドクエスト《世界樹の守護者》に挑戦しますか?】

俺は躊躇なく"YES"のボタンを押す。

『さればそなたが背の双翼の、天翔に足ることを示すがよい』

交差していた剣が徐々に上に上がり、地響きとともにその大きな扉が開いて行く。キリトは背負われている大剣に手をかける。

「いくぞ、ユイ。しっかり頭を引っ込めてろ」

「パパ.......がんばって」

ユイはそう言ってキリトの胸ポケットの中に頭を引っ込める。

「.......シュウ、もう後戻りはできないぞ」

「俺はお前の相棒だ。........今度こそ背中守らせろよな」

キリトに拳を突き出す。その拳にキリトは拳を合わせ、俺とキリトは暗い扉の中へと入っていく。

部屋に入ると頭上から光が降り注ぐ。とてつもなく広い円形のドーム状の空間。
.........そこはまるでアインクラッド第七十五層のボス部屋のようだが、大きさはそれを優に超えている。壁一面には樹の根のようなものが絡み合っており、そこに輝く鏡のような無数の物体。

そして円形の頂点には、花を象った装飾がされており、その中央部が十字に割れている。
そこが俺たちが目指すべき樹の上に繋がる道だと確信した。俺は背中に背負われる片手剣を構え、大きく深呼吸をし、翅を大きく広げる。キリトも同様に、大剣を構え、翅を大きく広げる。

「ーー行けッ!!」

怒声ににも似たキリトの声が響き渡り、地面を強く蹴飛ばし上空へと飛翔する。それを追い、俺も飛翔する。

すると、壁一面に無数にある鏡のようなものの一つから光の何かが姿を現す。それは瞬く間に人間の形となり、姿を現す。四枚の透明な輝く翅を広げ、全身を白銀の鎧を見に纏い、長大な剣を携える。
間違いなくあれがリーファの言っていたガーディアンだろう。

「そこをどけぇぇぇぇっ!!」

キリトはガーディアンの剣を弾き、その後顔面に剣を突き刺しそのまま首を吹き飛ばす。すると、爆発するように純白の煙を放ちガーディアンが消滅。ガーディアンの強さはそこまで強くないようだ。
キリトは頂点を目指しさらに上昇。

(これならいけそうだ)

そう思ったや先、このクエストが攻略不可能な理由を目の当たりにすることとなった。

さっき同様に壁一面に無数にある鏡のようなものからガーディアンが出現する。
その数、一......十.......五十.......一〇〇.......いや、それ以上だ!!

「クッソ.........!!」

俺とキリトは一度動きを止めるも、上空へとさらに飛翔する。

「ーーうぉぉぉぉ!!」

「ーー邪魔だぁぁぁぁ!!」

雄叫びをあげ、数百はいるであろうガーディアンの元へと飛ぶ。

片手剣の刃がガーディアンを貫き、消滅エフェクトが出現。そのエフェクトに隠れ背後から別のガーディアンが、それを背中の背負われた槍を抜き、突き刺す。

ガーディアン単体の戦闘力はそれほど高くないが集団戦で襲ってくるため頂点まで向かうことができない。

ふとキリトを見るとキリトは、狂ったかのようにガーディアンを次々と倒し頂点目指して突っ込んで行く。だが、ドームの半分に来たところでキリトが動きを一瞬止める。あたりを見渡すとキリトを囲むように弓を構えるガーディアンの姿が出現する。

「ーーキリト!!」

キリトに近づこうとするが、剣を持つガーディアンがそれを許さない。

「ーー邪魔だぁぁぁぁ!!」

片手剣と槍を振るいガーディアンを蹴散らす。すると上空でキリトの悔しいそうな叫び声がする。

「うおおおおぁっ!」

次の瞬間、上空から数本のガーディアンのものと思われる剣が落下してくる。そして、上空にキリトの姿が消え、黒いと紫の炎が空中に浮かんでいる。

「.........キリ、と.......」

あの時の記憶は鮮明に蘇る。アインクラッド第七十五層で無力に何もできずにいる中、キリトとアスナがヒースクリフにやられるのをただ単に見ていたあの状況を..........

「うおおおぉぉぉっ!!」

俺はキリトのリメインライト目掛けて加速する。ガーディアンがそれを邪魔する。

「邪魔だぁぁぁぁ!!」

槍をガーディアンに向かい投げつける。槍は三体のガーディアンを貫きそのまま地上に落下していく。

すると、さっきキリトを狙っていた弓を構えるガーディアンたちが俺を狙い一斉に矢を放つ。光の矢が無数にこちらに向かい飛んでくる。

(まだだ.........まだ死ぬわけにはいかないんだよっ!!)

剣を持つガーディアンから剣を奪い取り、飛んでくる光の矢を地面に叩き落す。光の矢が止んだ一瞬の隙に弓を構えるガーディアンたちをぶっ倒す。

「うりゃぁぁぁぁ!!」

二本の剣を操り、弓を構えるガーディアンに突進していく。近接戦では弓は、ほとんど無意味に近い。近接戦の二刀流にかなうわけがない。

だが、この瞬間にもキリトの蘇生時間は刻々と減っていく。

「クッソ........このままじゃ」

すると、ガーディアンの数匹が俺ではないどこかへと向かっていく。

そこには、なぜか彼女の姿が.......

「リーファ!!何でここに!?」

リーファは、ガーディアンの攻撃を避けながらキリトのリメインライトのもとへと向かっている。

「リーファ!!」

俺もリーファの元へと向かう。

「俺がガーディアンをなるべき引きつけるからその間にキリトを頼めるか?」

「うん!」

片手剣とガーディアンの剣の二本で周りにいるガーディアンを蹴散らす。

「うおぉぉおおっ!!」

ガーディアンの剣を投げつけ、さらに片手剣で二体のガーディアンを切断!!

「今だ、リーファ!!」

ガーディアンの間をくぐり抜け、リーファがキリトのリメインライトを掴む。

「掴んだよっ!!」

「そのまま、出口へ!!」

「うん!!」

リーファは、そのまま出口に向かい加速する。ガーディアンたちがリーファ元へ向かう。

「テメェらの相手は俺だぁ!!」

リーファに向かうガーディアンを行かせないように空中で食い止める。

徐々に徐々にHPが削られていく。
だが.......俺は........

ついにHPがレッドゾーンに突入する。

「シュウくん!!」

リーファが扉の前で俺の名前を呼ぶ。

「........了解!!」

重い体を動かし出口に向かい加速する。ガーディアンは俺を殺すため光の矢と剣を投げつけてくる。
ギリギリで避けながら地面に突き刺さる《月音の槍》を拾い上げ、出口に向かいさらに加速する。

だが、出口に目前で俺の体を光の矢が貫く。

「シュウくん!!」

「........リー....ふぁ.....」

(体が重い.......力が入らない)

リーファの目には涙が浮かぶ。

「まだだ..........まだだ!!」

重い足で地面を踏みしめ、リーファの体に飛び込む。

そして重い扉が閉まる。

「はぁ.....はぁ..........」

「.......シュウくん!!」

リーファが泣きながら俺を強く抱きしめる。

「リーファ.......それよりもキリトを」

「そ、そうだね.....」

涙を拭いながら、アイテムウインドウを開き、小瓶をオブジェクト化させると小瓶の液体をキリトのリメインライトにかけると黒い煙とともにキリトが再び姿を現す。

「.......キリトくん」

「......キリト」

キリトは、右手を一度握りその後また開き、しゃがみこんでリーファの手を握る。

「ありがとう、リーファ。......でも、あんな無茶はもうしないでくれ。俺はもう大丈夫だから......これ以上迷惑はかけたくない」

「迷惑なんて.......あたし.......」

リーファが声をあげるがキリトは立ち上がり、再び世界樹内部へ繋がる扉へ足を運ぶ。

「き、キリトくん!!ま、待って........無理だよ、一人じゃ!」

「そう......かもしれない」

「そうだよ.......だから」

「.........行かなきゃ」

リーファがキリトの背中に手を伸ばし、ギュッと抱きしめる。

「もう.......もうやめて......。いつものキリトくんに戻ってよ......。あたし.......あたし、キリトくんのこと.......」

リーファの言葉が最後まで言い終えていないのに胸がズッキンと痛む。

「リーファ.......ごめん......。あそこに行かないと、何も終わらないし、何も始まらないんだ。会わなきゃいけないんだ、もう一度.......」

キリトは世界樹の上を見上げ、

「もう一度........アスナに」

「.......いま.......いま、何て.......?」

「ああ.......アスナ、俺の捜してる人の名前だよ」

「でも......だって.....だって、その人は........」

リーファは、数歩下がり口元に両手をあて、少し俯いたあと、キリトをもう一度見る。

そして、両手で塞がれこもったような声でリーファが......

「........お兄ちゃん......なの.......?」

「え.........?」

「お兄ちゃん.......だと」

そのセリフを言う人物は一人しかいない。俺の後輩であり、親友の妹でもある少女。

「ーースグ.......直葉......?」

「........直葉.......?」

リーファと直葉は同一人物。今一度驚いた表情をし、またも俯く。

「.......酷いよ......。あんまりだよ、こんなの......」

「スグ.......!」

リーファ/直葉はキリトが手を伸ばすがその前にログアウトとし姿を消す。

手を伸ばしたまま固まるキリト。

「何してんだよ、キリト」

「え........?」

「早く、直葉のもとへ行ってやれよ。手遅れになる前に.......」

「でも.........俺......」

キリトは俯き、手を下ろす。
俺は重い体を槍を支えに立ち上がる。

「後先なんて考えるな。........今できることをやるのがお前だろ」

「........それもそうだな」

メニューウインドウを開き、ログアウトウインドウを開く。

「........キリト、絶対にリーファを連れて戻って来いよ」

「.......おう!」

そう言い残しキリトは姿を消す。
 
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