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八条学園騒動記

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第七百五十二話 苗字がない家その一

                苗字がない家
 エイミー達四人姉妹は日本人の昔の名前について興味を持つ様になった、それでそれぞれ学んでいたが。
 エイミーはその中でだ、夕食の時に姉達に言った。
「あの、日本人の苗字は本来四つね」
「そうね」
 長姉のメグが応えた。
「源氏と平家とね」
「藤原氏と橘氏で」
「四つよ」
「そうよね」
「それでね」
 メグは夕食を食べながら応えた、今は四人で日本の軍鶏鍋を食べている。
「その四つの苗字によ」
「日本人は分けられてるのよね」
「今もそうだって言われてるわ」
「そうよね、ただね」
 エイミーはここでこうも言った。
「それ以外の姓の人もいるのよね」
「あら、そうなの」
「私本で読んだけれど」 
 それで知ったがというのだ。
「その本で書いてあったの」
「何て?」
「その四つの姓以外にね」
 源平藤橘のというのだ。
「他にもね」
「あるの」
「何でも真田家は」
「真田幸村さんの」
「実はそうだったってね」 
 その様にというのだ。
「書かれてたのよ」
「そうだったの」
「それでね」
 そうした状況でというのだ。
「それはどうしてかっていうと」
「理由があったの」
「真田家って元々山の民だったって書いてあったの」
 その本にはというのだ。
「これがね」
「山の民?」
「あっ、そうした人達いたそうね」
 ベスが応えた。
「何かね」
「そうみたいね」
「文字通り山で暮らしている人達ね」
「平地じゃなくてね」
「今も山に入って」
 そうしてというのだ。
「暮らしているそうよ」
「日本の山に」
「定住しないで」
 それでというのだ。
「山で暮らしてるそうよ」
「そうした人達なのね」
「マウンテンジプシーとも呼ばれていて」
「山のロマニの人達?」
「そんな風にね」
 妹に鍋の中から葱や豆腐を自分のお椀に入れつつ話した。
「言われてるのよ」
「そうなの」
「それで忍者とか修験者と関係があったそうよ」
「忍者っていうと」
「真田家そうでしょ」
「ええ、だから十勇士も家臣だったのよね」
「幸村さんのね」
 ベスはジョーに答えた。
「そうだったわね」
「それはね」
「どうしてかっていうと」
「真田家が元々よ」
「忍者と関わりの深いお家だったから」
「それでね」 
 その為にというのだ。
 
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