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金木犀の許嫁

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第十三話 無理はしたら駄目その十

「夏目漱石も酷かったけれど」
「鴎外さんと並び称されている」
「この人はDVだったし」
 奥さんや子供に暴力を振るっていたのだ。
「そこが嫌だけれど」
「鴎外さんもなのね
「そう。ただどっちがより嫌いかというと」
 それはというのだ。
「もうそれこそ」
「わからないの」
「どちらがよりかは」
「そうなのね」
「そう。けれど風邪についてはその通り」
 まさにというのだ。
「ゆっくりと寝る」
「それが一番ね」
「そして」
 そのうえでというのだ。
「治す」
「そうすることね」
「そう」
 まさにというのだ。
「それが一番」
「やっぱりそうね」
「多分明日の朝は」
 よく寝た後のというのだ。
「かなりよくなってるから」
「完治してるかしら」
「そうかも知れない」
 佐京はそうなることも否定しなかった。
「今熱何度かだけれど」
「後は計るわね」 
 夜空はすぐに答えた。
「そうするわね」
「うん、そうして」
「それでね」
「朝まで寝て」
「風完治すわね」
 こう言うのだった。
「そうするわね」
「そうして」
「そしてね」
「明日の朝は」
「完治して」
「元気でいられる様に」
 そうなる様にというのだ。
「して」
「そうするわね」
 佐京に約束する様に答えた。
「私も」
「そうして」
「ええ、そうするわね」
 こう言ってだった。
 夜空は実際に夜は夕食の後はすぐに歯を磨いてだった。
 そのうえで入浴の後すぐに寝た、それから朝までこんこんと寝て朝起きるとだった。
 隊長はすこぶるよく体温を計っても平熱だった、それで朝ご飯を作ったがそのメニューはというと。
「オートミールにしたの」
「そうなの」
 姉に朝食の場で答えた。
「丁度あったしね、何かね」
「作って食べたくなったの」
「それでなの」 
 だからだというのだ。
「こちらにしたの」
「そうなのね」
「そう、それでね」 
 そのうえでというのだ。
「作ったけれどどうかしら」
「いいわよ」
 スプーンで温かい牛乳とその中にあるオートミールを食べつつ答えた。 
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