| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

神々の塔

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十五話 塔の空気その六

「そこがや」
「ほんまちゃうね」
「似てるけど全く逆や」
「造った存在も目的も」
「ほんまな、傲慢故に造られたんやなくて」
「試練として造られたね」
「最初に踏破した人がな」 
 その者がというのだ。
「世界を統一したらしいし」
「踏破して得た力で」
「そうしたらしいしな」
「そしてエカテリーナちゃん達もあそこまで強うなったのは」
「この塔を踏破したからや」
 そうであるからだとだ、中里は話した。
「それで僕等もな」
「力を得る為に今おるね」
「そうしてるわ、絶対にな」
「踏破しよね」
「何があってもな、ただ」  
 ここで中里はこうも言った。
「最初に踏破した人のことはな」
「ちょっとわからへんね」
「具体的にどんな人でな」
 その人物像がわからずというのだ。
「それでな」
「何をして世界を統一したか」
「どれだけの歳月がかかったか」
 このことがというのだ。
「ほんまな」
「わかってへんね」
「そや」
 そうした状況だというのだ。
「どうもな」
「詳しくは」
「それでもかなりの力を得たことは事実や」  
 このことはとだ、中里は断言した。
「そうであってこそな」
「世界を統一出来たんやね」
「そして今の世界の礎を築いたんや」
「そうしたね」
「相当なことをした人や」
 その最初に踏破した者についてだ、中里はこれ以上はないまでに神妙な顔になって綾乃に話した。他の仲間達も聞いている。
「そのことは間違いないわ」
「塔を踏破して相当な力を得たね」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「エカテリーナちゃん達もな」
「あれだけ強うなったわ」
「後でヘッセ達も来るみたいやし」
「力は必要やね」
「その力で今度こそエカテリーナちゃん達に勝って」
「あの子等仲間にして」
「そしてヘッセ達も仲間にしてな」
 欧州の星の者達である彼等もというのだ。
「それでや」
「皆で力を合わせて」
「この世界を襲う危機を退けるんや」
「そうするんやね」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「もう僕等七割は進んだな」
「ああ、そうなった」
 リーが答えた。
「ほんまな」
「そやねんな」
「それでその間な」
 それこそというのだ。
「この通りな」
「空気は多くの階で変わらんで」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧