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八条学園騒動記

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第七百四十五話 清潔な場所その七

「悪いことはするな、そしてね」
「学校の先生にはなるな、かな」
 セドリックはアンの今の話からこの言葉を思い浮かべて言った。
「そう言われたのかな」
「そうなの、それでヤクザ屋さんにもね」
「なるなって言われたんだ」
「学校の先生とヤクザ屋さんにはね」
 この二つの職業にはというのだ。
「何があってもね」
「なるな、だね」
「そう言われたのよ」
 そうだったというのだ。
「子供の頃にね」
「まあ学校の先生って何かあったら」
 ウェンディはそれこそと話した。
「職務質問されるしね」
「犯罪発生率も件数も多いから」
「そのせいでね」
「そうなるのよね」
「そう考えたら」
「そう言うのも当然でしょ」
「アンのお父さんとお母さんがね」
 こうアンに答えた。
「言うのもね」
「ヤクザ屋さんは論外だし」
「学校の先生もね」
「悪いことする人達って思われているから」
 連合ではだ。
「だからね」
「それでよね」
「もうね」
 それこそというのだ。
「私もその通りって思ってるわ」
「絶対に学校の先生にはならないのね」
「他のお仕事に就きたいわ」 
 心から言うのだった。
「それで真面目に働いてね」
「生きていきたいのね」
「漫画家になりたいのよ」
 真剣な声で言い切った。
「私はね」
「それで漫画描いてるし」
「だからね」
 それでというのだ。
「ウェブ漫画にもね」
「投稿してるのね」
「そうなの」
「もう描いてるし」
「これで食べていければ」
 漫画を描いてというのだ。
「最高よ」
「そう思ってるのね」
「漫画はね」 
 これを描くことはというのだ。
「ユダヤ教でもね」
「言われないのね」
「それ自体はね」
 漫画を描くこと自体はというのだ。
「別にね」
「そうなのね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「内容が問題よ」
 漫画のというのだ。
「ユダヤ教に反したら」
「イスラエルだと」
「アウトよ」
 そうなるというのだ。
「発禁処分あるから」
「うわっ、凄いね」
「検閲あるのね」 
 セドリックもウェンディもアンの発禁処分という言葉には驚いた、そして二人で驚きの声をさらにあげた。 
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