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星河の覇皇

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第八十六部第二章 教育改革その三十二

「自分達も売るがな」
「買いもする」
「そうもしますね」
「その国の優れた製品を」
「そうしますね」
「そうしてお互いに利益を得ることだ」
 そうするというのだ。
「それも発展の道だ」
「相手国にも利益を出す」
「所謂ウィンウィンの関係ですね」
「それを築くこともですね」
「そうだ、私は自国の国益を考えているが」 
 それも念頭に置いている。
「しかしだ」
「それでもですね」
「極端な自国第一ではない」
「左様ですね」
「首相は」
「そうだ、だからだ」
 そうした考えだからだというのだ。
「相手国にもだ」
「利益をもたらす」
「それが大事ですね」
「自国だけでない」
「相手国もですね」
「恨みを買わないことも国益だ」
 そのうちの一つだというのだ。
「言うまでもないな」
「はい、確かに」
「嫌われないだけでも大きいですし」
「好かれているなら尚更です」
「恨みを買うなぞです」
「下の下以下です」
「そうだ、どんな国でも恨みを買うとだ」
 相手がどうした国でもというのだ。
「いざという時にその国が刃を剥けてくる」
「そうしてきますね」
「恨みを晴らさんと」
「そうしてきますね」
「日本を見ればいい」 
 ガラサはその例えとしてこの国を出した。
「韓国の恨みを買ってだ」
「二十世紀ですね」
「あの併合でしたね」
「統治自体はよかったと思いますし」
「併合もあの流れでは仕方なかったですが」
「だが恨みを買ってだ」
 このことは事実でというのだ。
「今もだな」
「銀河の時代になってもですからね」
「連合という国が出来て千年の間も同じです」
「今にも至ります」
「そう考えますと」
「日本は何かあると韓国に突っかかれているな」
 その様になっていることを言うのだった。
「迷惑なことに」
「それで苦労していますね」
「何かと」
「何しろ常に韓国は日本に向かってきています」
「政治に限らず」
「文化でもスポーツでも何でもだ」
 ガラサも言う、兎に角韓国が日本に対してあらゆるジャンルで対抗心を燃やしそのうえで仕掛けていることは連合では有名だからだ。
「そうしてきている」
「それを見るとですね」
「恨みを買うべきではないですね」
「それも国益ですね」
「この件は正直韓国の逆恨みでだ」
 二十世紀の併合からはじまるそれはだ。
「しかも極端だ」
「千年以上の前のことですからね」
「しかもあの統治で韓国の人口は倍になり」
「平均寿命もかなり延びました」
 約二十年は延びた。 
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