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八条学園騒動記

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第七百四十四話 シナゴーグその八

「死刑にはね」
「なる様なことしていないわね」
「犯罪やらかしてないから」
 それ故にというのだ。
「別にね」
「それがね」
「イスラエルだと罪に問われて」
「そこまでいくと死刑にすらね」
「なりかねないのね」
「ええ、しかしこんな人ってろくでなしでも」
 アンはウェンディに他国の考えを以て話した。
「かなりの部類ね」
「下の下以下よね」
「そこまで言っていいね」 
 そこまでのというのだ。
「最低の人ね」
「そうだけれどね」
 ウェンディも否定しなかった。
「けれどね」
「他の国だとね」
「ろくでなしでね」 
 それが理由でというのだ。
「罪に問われなくて」
「それでよね」
「死刑なんてね」
「ならないわね」
「想像も出来ないわ」
 その処罰を受けることはというのだ。
「とてもね」
「そうよね、ちなみにイスラエルの弁護士さんってね」
「優秀で有名よね」
「ユダヤ系の弁護士さん自体がね、けれどね」
 それでもというのだ。
「ユダヤ教の戒律に触れるお話なら」
「ああ、ユアヤ教が絶対だから」
「そうしたお国柄だからね」
 二人もピンときてわかった。
「弁護士さんも弱いわね」
「そうだね」
「そう、だからね」
 まさにその通りでというのだ。
「こうした人の裁判もね」
「弁護士さん弱いんだ」
「発言弱いのね」
「実は検事さんよりもね」
 彼等よりもというのだ。
「こうした裁判って聖職者が関わるから」
「ユダヤ教の」
「それでなのね」
「そうした人が宗教的にどうかって検証して」
「それで判断して」
「そのことが大きいのね」
「もうそれ次第でね」
 まさにというのだ。
「刑罰も決まるのよ」
「それで死刑も有り得るんだ」
「そうなのね」
「裁判官の人達も」
 裁判において最も重要な役職である彼等もというのだ、弁護士それに検事と並んで裁判に絶対に必要な存在であるがその中でもなのだ。
「宗教家の判断にはね」
「逆らえないんだ」
「そうなのね」
「ラビの人がね」 
 その彼等がというのだ。
「ユダヤ教の戒律が絡むとね」
「裁判に参加するんだね」
「そうなってなのね」
「その人の発言が大きい」
「それもかなり」
「それで死刑もあるわ、ただ死刑もあるってなると」
 それならというのだ。 
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