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ハッピークローバー

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第百二十三話 足が速いとその三

「入れてな」
「作るのね」
「何か全部安くて」
「スーパーで特価だったのね」
「それと半額でな」
 スーパーでは常である、閉店時間が近くなったり賞味期限が近付くとそうなる、野菜等でも値段が下がるのだ。
「買ったらしくて」
「いいことね」
「いいことか」
「半額は正義でしょ」
 かな恵はきっぱりとした口調で言い切った。
「それだけでね」
「特価もだよな」
「そちらもね」
 その口調のまま答えた。
「言うまでもなくね」
「正義なのね」
「おばさんいいことしてるわ」
「そうなんだな」
「大体ちゃんこってね」
 その鍋のことも話した。
「何でも入れるものだしね」
「食材決まってないのかよ」
「力士さんが食べるなら」
 そうであるならというのだ。
「もうね」
「それでか」
「お鍋に限らずね」
「ちゃんこなんだな」
「それでちゃんこ鍋は」
 これはというのだ。
「あるものをね」
「何でも入れるんだな」
「食材は何でもいいのよ」
「ソーセージでもかよ」
「鶏肉も豚肉もよくて」
 そうであってというのだ。
「魚介類もね」
「いいんだな」
「当然ベーコンもね」
 かな恵はこの食材も忘れていなかった。
「牛肉もそうでどんな部分でもね」
「いいんだな」
「モツでもね」
「そうなんだな」
「本当に決まってないから」
「今晩のでもいいんだな」
「ええ、要はお腹一杯食べて」
 そうしてというのだ。
「栄養にしてね」
「身体大きくすることか」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「それが大事なのよ」
「ちゃんこ鍋はか」
「力士さんはそれ食べて身体大きくしてるしね」
「ラグビーも体格必要だしな」
「丁度いいわよ。むしろお相撲より激しいスポーツでしょ」
「そうかもな」 
 鳴海も否定しなかった。
「やってみて思うよ」
「いつも走ってぶつかり合ってね」
「格闘技みたいだしな」
「だったらね」
「本当に体格必要か」
「体力もね」 
 こちらもというのだ。
「必要なのは事実だし」
「それでか」
「どんどん食べてね」
 ちゃんこ鍋をというのだ。 
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