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金木犀の許嫁

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第十話 部活でその十一

「注意しないとね、大会で勝つとか」
「料理大会ですね」
「そうしたことが目的でもないし」
 決してというのだ。
「大会も勝てたらいいけれど」
「優勝出来たら」
「けれど結果は後でついてくるでしょ」
「努力していけば」
「そうだしね」
 それでというのだ。
「努力しても焦らない、そして負けてもね」
「大会でもですね」
「全力で正々堂々とやってなら」
 そのうえでの敗北ならというのだ。
「いいでしょ、負けて全員丸坊主とかね」
「男の子ならですね」
「女の子ならおかっぱになる?」
「髪型嬌声は嫌ですよね」
「大会に負けたとかでね」
「試合ですね、部活によっては」
「奈良県じゃ剣道部の試合一回戦負けだと部員にそうさせる先生いるらしいわね」
 夜空は実に嫌そうな顔になって話した。
「公立中学で」
「そのお話うちの学校じゃ有名ですね」
「そうよね」
「兵庫県にもいたそうですね」
「長崎じゃそれで犯罪やった先生いるそうだし」
「兵庫県の先生もですね」
「奈良県だけお咎めなしみたいだけれど」
 それでもというのだ。
「生徒の子達にそうさせて自分はね」
「しないんですよね」
「これは問題外だから」
「有り得ないですよね」
 かな恵も顔を顰めさせて述べた。
「本当に」
「それで丸坊主にした子が少ないと怒って暴力振るうのよ」
「ヤクザ屋さんそのものじゃないですか」
「公立の学校の先生ってそうでしょ」
「変な人多いですね」
「社会不適会社って言ってもいいね」
 それこそヤクザ屋さんになるか学校の教師になるかだ、こうした質の悪い教師がいることが日本の教育の実情であるのだ。
「そんな人がよ」
「奈良県じゃいるんですね」
「お咎めなしでね」
「私奈良県で剣道しなくてよかったです」 
 かな恵は今このことを心から思った。
「そんな先生何するかわからないですから」
「性犯罪だってね」
「もうばれないなら」
 そうであるならというのだ。
「しますね」
「そうよね」
「そんな先生絶対に会いたくないですね」
「誰でもそうよね」
「犯罪者ですから」
 そう言うしかない輩だからだというのだ。
「捕まっていないだけで」
「そんな人が顧問だとね」
「その部活入ったら駄目ですね」
「間違って入っても」 
 その顧問がどういった輩か知らずにだ。
「すぐによ」
「辞めることですね」
「自分が暴力を受けてなくても」
 それでもというのだ。
「他の人が暴力受けてたら」
「逃げることですね」
「いいことないから」
 その部活にいてもというのだ。
「もうね」
「すぐに逃げることですね」
「逃げるのも大事よ、というか理不尽な難儀を避けるってね」
 それはというのだ。 
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