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神々の塔

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第六十二話 緑の迷宮その五

「世に知らしめる」
「そんなん言うてる奴はほんまに頭がおかしい」
 トウェインは考える顔で述べた。
「それを世に知らしめるんやな」
「そやからこんなこと言う奴もその話もや」
「信じるなっていうんやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうした風にや」
「世に知ってもらうか」
「その方がええ、大人はわかるけどな」
 分別を備えていてというのだ、ただし年齢を重ねただけで精神年齢が同じ場合もある。そうした輩が落選した大統領が選挙は仕組まれたと嘘を言った時に信じたりするのだ。
「子供はな」
「わからんな」
「それでも子供もや」
「そういうの見たらわかるな」
「キチガイが言うてるってな」
「そやから鑑定を受けさせてか」
「入院させるんや、ただこうしたキチガイはな」
 リーは嫌そうに話した。
「一生治らん」
「そやろな、そうした奴は手遅れや」
 メルヴィルもそれはと言った。
「ほんまな」
「真性でそれも骨の髄までや」
「キチガイやな」
「そうした奴やからな」
「一生治らんな」
「箸が転がっても人類滅亡って言うなら」
 それこそ何でも最後は陣る滅亡だと絶叫して回るのだ。
「もうや」
「一生治らんな」
「街を歩いてても」
 普通の人達の様にだ。
「スマートフォン見てな」
「電波やな」
「それがあるって言うて」 
 それでというのだ。
「人の身体特に脳がや」
「破壊されてやな」
「こっちの世界でも貝殻使ってな」
「言うな」
「ああ、それで結論はや」
「人類滅亡やな」
「それに至るからな」 
 最早結論は決まっているのだ、彼等の中では。
「もうや」
「一生やな」
「破滅願望か何かわからんが」
「兎に角人類は滅亡するんやな」
「そうした連中はそう喚き散らしたくてや」
 そうであってというのだ。
「仕方ないからな」
「そうしたキチガイやとやな」
「それこそな」
 まさにというのだ。
「何があってもや」
「治らんか」
「そや」
 こうメルヴィルに話した。
「そやから一生な」
「精神病院に隔離やな」
「治療はするが」
 それでもというのだ。
「ほんま一生な」
「人類は滅亡するやな」
「そう叫んでな」
 そうしてというのだ。
「終わりや」
「精神病院の中でか」
「そしてそれがな」
 そうした状況がというのだ。 
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