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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その七十四

「物語だ、予言の本をばらばらにしてもう一度まとめるとだ」
「そうしたらですね」
「もう何が書いてあるかわからない」
「そんなものですね」
「予言なぞ何時でも何処でもあったが」
「大抵はですね」
「まやかしだ」
 それに過ぎないというのだ。
「それをやたら言う時点でだ」
「その宗教は胡散臭いですね」
「そうだ、まして自分を生き神と言うなぞだ」
 ギルフォードはこのことについても言った。
「キリスト以上か」
「主以上か」
「そんな筈がない」
 はっきりと言い捨てた言葉だった。
「幾ら何でもな」
「あの偉大な方程はですね」
「キリストは神ではなかった」
「主でした」
「神の御子であったがな」
 それでもというのだ。
「そうであった、それなのにだ」
「自らを神と言うなぞ」
「まずだ」
 それこそというのだ。
「有り得ないことだ」
「そう考えることが普通ですね」
「自分がゼウスやオーディンと同じか」
 ギリシア、北欧のそれぞれの信仰で最高位とされている神々だ。ただしこのことは教団によって違いがある。
「若しくは」
「それもですね」
「ない」
 絶対にという言葉だった。
「間違ってもな」
「左様ですね」
「幾ら何でもだ」
「ゼウスやオーディンと同じなぞ」
「この世にある人間がな」
 それがというのだ。
「そうであることはな」
「断じてないですね」
「そもそも人間がゼウスやオーディンの様に振舞えるか」
「無理ですね」
「どちらの神もかなり癖がある」
 その性格がだ。
「ギリシアも北欧も神々の性格はかなりだが」
「その中でもですね」
「ゼウスやオーディンはな」
「人間的であっても」
「人間では出来ない様なこともだ」
 ギルフォードは話した。
「行う、それは何故かというとだ」
「神々は自然現象も司っています」
「その自然が神格になっている」
「だから自然現象の様な性格も持っています」
「ゼウスは天空の神だ」
 天空の神々の主神だ、ギリシアの神々はゼウス、ポセイドン、ハーデスの三柱の神々がそれぞれの主神だ。
「だから転校の様にだ」
「気まぐれなところもありますし」
「特に雷神でもあるからな」
「それが性格にも出ていますね」
「そうなっている、オーディンもだ」
 ギルフォードはこの神の話もした。 
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