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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その五十七

「出来てすぐに政治的野心を露わにする様な組織なぞだ」
「まず似非ですね」
「カルトですね」
「そこを見て騙されない」
「そこからですね」
「そしてそうした連中を見たなら」
 工作の中にだ。
「逃げることだ、向かってもいいが」
「向かうにも気力や体力が必要ですし」
「若し戦えないならですね」
「逃げることですね」
「それもいいですね」
「逃げるというか避けるだな」
 カミュはここで自分の言葉をこう訂正した。
「胡散臭い連中からな」
「避けて影響を免れる」
「そういうことですね」
「要するに」
「そうなりますね」
「私は逃げることは恥とは思っていない、逃げずに死ぬべきでない時に死んではだ」
 そうなってはというのだ。
「意味がない、逃げるべき時に逃げてだ」
「それで、ですね」
「難を逃れ」
「また戦う」
「そうすればいいですね」
「戦う手段が一切ないならな」
 それならというのだ。
「退くべきだ、逃げずにカルト教団に染まれば」
「どうにもならないですね」
「本末転倒ですね」
「だから逃げてもいいですね」
「もっと言えば避けていいですね」
「難は戦えないなら避ける」
 そうするというのだ。
「それでいい」
「そうですか、そしてですね」
「首相としてはですね」
「戦う手段をお持ちなので」
「首相の今出来ることで戦われますか」
「そうしていく、その者達に働いてもらってだ」
 そうしてというのだ。
「カルト教団を潰す、総統もご存知だ」
「よしと言われた」
「そうなのですね」
「総統閣下も」
「そうだ、だからだ」 
 それが為にというのだ。
「私も動く、総統にもその教団のお話をしたが」
「潰すことをよしとされた」
「あの方も頷かれましたか」
「そうでしたか」
「だからな」
 それでというのだ。
「私も動く、ではそちらも進めてだ」
「エウロパ全体の政もですね」
「進めていかれますね」
「これより」
「そうする、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「エウロパを豊かにする」
「それでは」
「我々もですね」
「ことを進めていきますね」
「そうすべきですね」
「宜しく頼む」
 是非にと言ってだった。 
 カミュはこの時は自分の仕事をした、そのうえで。
 カルト教団についての対策を彼が自分の家にいる者達について話をした、そしてこう言うのだった。 
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