| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七百四十一話 シヴァ家の敵その二

「その危険が」
「そうですね」
 セーラも頷いて述べた。
「このままではです」
「それではですね」
「この件につきましては」
「私に何を言おうが構いません」 
 セーラはそれはよしとした。
「言論については」
「誹謗中傷でもですね」
「構わないですね」
「はい、ですが」
 それでもというのだ。
「一般市民に危害を及ぼさんとするのならです」
「看過出来ないですね」
「そうであるのなら」
「自分自身が実行することも許せないですが」
 危害を及ぼす行為をというのだ。
「ましてやです」
「それを煽動する」
「安全な場所から」
「悪意ある虚言や捏造によって」
「人の憎悪や不安を煽動し」
「それは最も卑劣なやり方です」
 ラメダスとベッキーに話した。
「左様ですね」
「はい、それはです」
「そう言うしかありません」
 二人もそう答えた、そのうえで白亜のテーブルに座って優雅に紅茶を飲んでいるセーラに対して言うのだった。
「そうした行為は」
「卑劣の極みです」
「マスメディアの体質ですが」
 安全な場所から煽動を行うそれはというのだ。
「特にです」
「タブロイドの場合はですね」
「それが顕著ですね」
「昔からですね」
「マスメディアが世に出てから」
「常ですね」
「ジャコバン派もです」
 フランス革命における急進的共和主義者達である。
「敵の攻撃には手段を選ばず」
「今で言うタブロイドですね」
「そうした新聞も発行していましたね」
「そして自分達の敵とみなした相手を口汚く攻撃し」
「憎悪や敵愾心を煽っていましたね」
「そのうえで敵を抹殺していきました」
 敵を攻撃させたうえでだ。
「そしてイエローペーパーもです」
「同じでしたね」
「憎悪や敵愾心を煽りましたね」
「時には差別や偏見を助長し」
「戦争や迫害の元にさえなりましたね」
「それで商売にして」
 そうした行為をというのだ。
「資産も得ていました」
「人に危害を与え」
「自分達は安全な場所から」
「悪とは何か」
 セーラはこの定義についても話した。
「私利視力の為に他の人を利用し」
「危害が及ぶ様にして」
「利益を得る場合ですね」
「そうです、まさにです」
「この様な新聞は悪ですね」
「そう言うしかありませんね」
「それもです」
 セーラはさらに言った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧