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真剣に私に恋しなさい! ~ 転生者は天下無双な血統種 ~

作者:ラドゥ
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プロローグ 交通事故ですか。

 
前書き
どうも、二次創作を書かせてもらっているラドゥと申します。

この度諸事情により、以前書いていた『真剣に私に恋しなさい! ~ 最強の武将の名を受け継ぐ男? ~』を書きなおさせていただきました。

いろいろ変わっているところもあると思いますが、それでもお見捨てにならず暇つぶしにでも読んでくださると幸いです。 

 





ちわっす。



どうもこんにちわ。いるかどうか知らない画面の向こうの皆様。



俺の名前は篠宮《しのみや》燕《つばめ》。



趣味は食べ歩きにマンガやラノべにアニメなど。まあ俗にいうオタクという存在に分類される、とある会社に入社したばかりの社会人だ。



そんな俺は現在









「大丈夫か君!?」



死にかけてます。





……どうしてこうなった。





















なぜ俺がこのような状況に陥ったのか。それを説明するには時間を十分ほど前までに遡らなけらばならない。

俺はいつものように残業を終えてくたくたに疲れた体で家に帰るためにタクシーを待っていたのだが、その時に一匹の猫が道路道路をとぼとぼと横切ろうとしているのを見かけたのだ。



最初はなんとなくその様子を見ていたのだが、なんとその猫は道路を最後まで渡りきることはなく、その途中で倒れこんでしまったのだ。



よく見るとその猫はボロボロで、どこかで怪我でもしたのかその黒い体毛のあちこちに血のようなものがこびりついていた。



どこかのバカに遊び半分に虐待されたか、野良猫との縄張り競争に負けたのか。ともかく明らかに消耗していた様子だった。



酷いことするやつもいるもんだと思いながらふと見ると、俺はその猫が倒れている場所からだいぶ先から一台のトラックが向かってきているのに気づいた。だが猫はその場から動く様子はない。



俺はお人よしではないがそれなりに情はあるほうだと自負しており、動物が好きだったこともありその黒猫を抱えて道路の向こうに避難しようとした。



そのとき深夜だったこともあり道路を通っていた車がそのトラック一台だけで、そのトラックがくるのにもまだ余裕があったように見えたからだということもある。



そして俺の計算通り。トラックがやってくるまでにその猫を抱え反対側の歩道へと避難することに成功し、ホッと一息ついたのだが、そのときに完全に予想外の出来事が起こったのだ。



なんとそのトラックが急にスピードを上げて進路を外れ、あろうことか俺と黒猫のいる歩道に一直線に突っ込んできたのだ。



その突然の出来事にただの一般人の俺がまともに反応できるはずもなく、俺はそのままそのトラックに吹き飛ばされてしまい、こうして地面に血まみれで横たわっているというわけなのである。



……ああ…。気を紛らわせるために回想なんかしてたけど、なんかどんどん気が遠くなってきた。



体からどんどん力が抜けていくのがわかる…。



(ああ…。やっぱり俺、もう死んじまうのか……)



「諦めるな!もうすぐ救急車が来るからしっかししろ!!」



どうやら先ほどから俺を助けようと、俺に向かって必死で呼び掛けているこの通行人の人が救急車を呼んでくれたみたいだが、この様子じゃもう間に合いそうにない。








……死にたくないなぁ。



俺はまだなにもやれてねえ。



俺はいつも怠けて生きてきた。



勉強もそこそこ手を抜いてたし、運動も疲れるからって、一生懸命やってない。



一応空手部に入ってたが、メンドクサくなって結局幽霊部員になっちまったんだっけ。



今の会社だって就活もろくにしないで親戚の紹介で入ったようなもんだし。



せめて誰かに誇れるもんが欲しかったなあ。



ああ…、今思い返すと悔いの残る人生だった。



そういやこの間読んだ二次小説で、車に轢かれて死んだら神様の手で転生するってのがあったけど、あれって本当に起こるのかな?



ハハハ。そんなことあるわけねえよなあ。





……でも。



でももし、もし神様が本当にいるのなら、もう一度俺にチャンスをください。



もう一度やりなおす機会をください。



今度はもっとまともな人生を送れるように頑張りますから。





……なあんて。こんなこと言ってはみたもののそんなこと実際起こるわけないよなあ。



ああ、瞼が重くなってきた。



なんかすっげぇ眠い。



ああ……もういいや。





おやすみなさい。



そうして俺は瞼を閉じた。



そんな俺が最後に聞いたのは、



『叶えよう、その願い』



どこか神秘的な男性の声、ただそれだけだった……。









その次の日の朝、ニュースで放送された交通事故の被害者として“篠宮燕”という名前が放送されることになるのだが、この時点ではまだ、そのことを知る者は誰もいなかった。  
 

 
後書き
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