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八条学園騒動記

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第七百三十八話 銀の薔薇その一

               銀の薔薇
 レミは彰子と七海をその植物のコーナーに案内した、そこは薔薇園でありその中にその植物はあった。
 その植物を観てだ、レミは二人に笑顔で話した。
「この植物だけれど」
「銀色の薔薇?」
「それがなのね」
「レミが私達に見せたいのね」
「その植物なのね」
「そうよ」
 実際にというのだ。
「これがね」
「銀の薔薇って」
 彰子はその輝く花を見て話した。
「思わなかったよ」
「そうでしょ、普通のお花じゃなくてね」
 レミは笑顔で話した。
「銀色に輝いている」
「本物の銀みたいに」
「こんなお花もね」 
 実際にというのだ。
「あるのね」
「そう、このお花はね」
 レミは彰子に笑顔で話した。
「何でもタンザニアで発見されたらしいのよ」
「タンザニアで?」
「タンザニアのキンシャサ星系でね」
 その星系でというのだ。
「発見されたらしいの」
「そうなの」
「自然のお花なのね」 
 七海はレミにこのことを確認した。
「これって」
「信じられないわよね」
「とてもね」
 それこそとだ、レミに返した。
「自然のお花にはね」
「思えないでしょ」
「とてもね」
 七海は真顔で答えた。
「思えないわ」
「そうよね」
「自然ってこんなお花も生まれるのね」
「時としてね、いや自然ってね」  
 レミは七海に笑って話した。
「奇跡も起こるのね」
「そうね、奇跡よね」
「こんなお花が出て来るなんてね」
「自然にね」
「人工ならね」
 彰子はそれならと答えた。
「こうしたお花もね」
「出来るわよね」
「生みだそうと思えば」
 そう考えればというのだ。
「もうね」
「遺伝子操作でね」
「生まれるわね」
「そうよね、けれど」
 それがとだ、レミは話した。
「この薔薇は自然にね」
「生まれたのね」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「発見されて大騒ぎになったそうよ」
「それはなるわね」
「絶対にね」
 彰子も七海もそれはと答えた。
「銀色に輝く薔薇なんて」
「それも金属の銀みたいに」
「そんなお花が自然であるなんて」
「驚かれない筈がないわ」
「自然って本当に凄いわ」
 レミは唸ってこうも言った。
「こんなものもあるなんて」
「そうよね」
「有り得ないと思っていても」
「有り得ないってことは」
「言い切れないのがね」
 それがというのだ。 
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