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八条学園騒動記

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第七百三十七話 シュールリアリズムの植物その十二

「人間が傍にいても」
「見向きもしないのよね」
「この植物達のアマゾンにもいて」
 その植物達極彩色のそれを観つつ話した。
「そこのアナコンダは緑じゃなくて」
「他の色なの」
「虹色なのよ」
「それはかなり奇麗みたいね」
「だからレインボーアナコンダって言われてるの」
 この植物達のアマゾンに棲息するアナコンダ達はというのだ。
「全長二十メートルでね」
「目立ちそうね」
「それでもそれが保護色になっていて」
 それでというのだ。
「地上では中々ね」
「見付からないのね」
「そうなの」
 こう話すのだった。
「これがね」
「そうなのね」
「ただそれでもね」
「大人しいから」
「満腹だとね」
 それならというのだ。
「別にね」
「怖くないのね」
「ううん、けれどこの中にそんなアナコンダいたら」
 彰子は植物達を観つつ言った。
「引くかも」
「それだけで」
「ええ、いるってわかったらね」
「そうなるけれど基本はね」
 レミは彰子にも話した。
「大きくても
「大人しいから」
「だからね」
「怖がることはないのね」
「そう、満腹だったらだけれど」
「そうじゃないと怖いの」
「怖くても大人数だったら」
 それならというのだ。
「別にね」
「襲って来ないの」
「そうよ、むしろ奇麗だから」
「レインボーアナコンダは」
「だからね」
「観たらいいの」
「本当に奇麗だから」
 虹色に輝くその身体がというのだ。
「必見よ」
「そこまでなのね」
「鰐とかでもそうだから」
 その鱗の色がというのだ。
「奇麗よ、そこじゃジャガーとかもそうだし」
「哺乳類も?」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「そちらもね」
「そうなのね」
「凄いのよ、あとね」
 レミはさらに話した。
「実はアマゾンじゃないけれど」
「じゃないって?」
「そこの植物じゃないけれど」
「ブラジルの」
「ええ、この星系のものでもないけれど」
 それでもというのだ。
「凄い植物があるから」
「今からなのね」
「一緒になのね」
「三人で見ない?」
 こう提案するのだった。
「これからその植物のコーナーに行って」
「どうしようかしら」
 彰子はレミの提案を受けて七海に顔を向けて尋ねた。
「案内してもらう?」
「いいんじゃない?」
 七海はそれならと答えた。
「別に急がないしレミがそう言うなら」
「それじゃあ」
「行ってもいいと思うわ」
 レミがそう言うならというのだ。
「別に植物が襲い掛かって来るわけでもないし」
「食人植物じゃないから」
「だから」
「それじゃあ」
 二人で話してだった、一緒にレミに答えた。
「お願い出来る?」
「今から」
「わかったわ、じゃあ案内するわね」
 レミは二人に笑顔で応えた。
「これから」
「ええ、それじゃあね」
「これからね」 
 二人も応えた、そしてだった。
 三人でその植物のコーナーに行った、アマゾンの極彩色の独特の形の植物達の後も一緒に植物園で観て楽しむのだった。


シュールリアリズムの植物   完


                   2023・10・24 
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