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星河の覇皇

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第八十五部第五章 北京宣言その三十八

「そうしたものはです」
「乗り越えるべきでな」
「愛し合うのなら」
 心からそうならというのだ。
「いいです」
「基本的にな、だからな」
「彼にもですね」
「八条家の後継者であってもな」
「国防長官であっても」
「資産や地位はだ」
 そういったものはというのだ。
「乗り越えてだ」
「結婚して欲しいですね」
「むしろそうしたものを無視してな」
 そうしてというのだ。
「プロポーズをする」
「それもはっきりとですね」
「彼に伝わるまでのな」 
 恋愛の才能がない八条にもというのだ。
「それだけのプロポーズが言える」
「そうした女性が出ていれば」
「こうはなっていないが」
「それでもですね」
「そうした女性は現実にはな」
 どうしてもというのだ。
「存在するか」
「そのことはですね」
「中々いない」
「連合においても」
「連合の女性は約二兆だが」
 四兆の人口の約半分だ、それで二兆である。男女の出産比率は丁度半々になって久しくなっているのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「その二兆の女性の中にな」
 そうした人物はというのだ。
「いなかった」
「左様ですね」
「だからだ」
 それでというのだ。
「今に至る、確かに恋愛に垣根はなく」
「連合では特にですね」
「地位や資産の違いはな」
「乗り越えるべきですね」
「そうあるべきだが」
「流石にですね」
 アッチャラーンは述べた。
「彼については」
「連合屈指の資産家の後継者でだ」
「それで、ですね」
「そしてだ」
 そのうえでとだ、キロモトも話した。
「中央政府国防長官だ」
「それだけの御仁となると」
「簡単には告白出来ないな」
「想っていても」
「ではだ」
「八条家の方で、ですね」
「本気になったならな」
 それならというのだ。
「そのことにだ」
「大統領もですね」
「協力してだ」
「彼に結婚してもらいますか」
「政治家も企業の経営者もな」
 八条の現在そして未来の話である。
「よき奥方がいるとな」
「尚更いいですね」
「独身はやはりな」
「限度がありますね」
「そこは人それぞれにしても」
「家庭はあった方がいい」
「そうだ、それに世間の目もな」
 このことについてもだ、キロモトは話した。 
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