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X ーthe another storyー

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第五十三話 幸福その十四

「それでね」
「ああなったな」
「そうだけれどね」
「人間も地球も助かってな」
「天の龍も地の龍も殆ど生き残った」
 まさに星史郎以外はというのだ。
「周りの人間もな」
「皆ね」
「運命が決まっていたなら」
「君も小鳥さんもそして沢山の人が死んでね」
「人間もだな」
「滅んでいたわ」
「そうだったな」
「けれどね」
 それがというのだ。
「こうしてね」
「いいと言える結果になったな」
「私から見てもね。私が言った通りにね」
 まさにと言うのだった。
「何も決まってないの、それは戦いのことだけじゃなくて」
「これからのこともだな」
「そうよ。君の人生もね」
「何も決まっていないな」
「君が幸せになりたくて周りを大事にして自分をちゃんとしていけば」
「幸せになれるな」
「そうなるよ。だからね」
 そうしたものだからだというのだ。
「これから頑張っていってね」
「そうしていくな」
「折角生きてるんだしね」
「そうだな、小鳥も封真も生きていてな」
「他の皆もね」
「だったらな」
 それならというのだ。
「もうな」
「幸せになってね」
「今度小鳥とデートをする」
 神威は北都に顔を向けて微笑んで話した。
「二人でな」
「楽しんでくるよね」
「存分にな。他の連中もそれぞれな」
「幸せになるのね」
「昴流さんもな」
「そう、昴流ちゃん悩むから」
 そうした性格だからだというのだ。
「心配だったけれど」
「だっただな」
「今はね」
「心配していないな」
「因縁が終わって今は神威君達がいるからね」
「だからだな」
「もうね」  
 神威に微笑んで話した。
「心配していないわ」
「それで行くか」
「あちらの世界にね」
「そうするんだな」
「あと少しだけいるけれどね」
「いるのか」
「皆の笑顔を見てから」
 それからというのだ。
「そのうえでね」
「行くか」
「そうするわ」
「そうか、なら見てくれ」 
 神威は北都に微笑んで応えた。
「俺達の笑顔をな」
「そうするわね」
「そうしてくれ」
「天の龍の皆、地の龍の皆と仲よくして」
 そうしてというのだ。
「封真君ともで」
「そして特にだな」
「小鳥ちゃんとね」
 彼女と、というのだ。 
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