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神々の塔

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第五十三話 半ばを過ぎてその九

「あたい達にとっては」
「そう言うしかないね」
「それでよ」
「うち等皆修行して」
「あたい達もね」
「今ここにおるね」
「あの子達に勝つ為にね」
 枢軸の彼等にというのだ。
「あの子達に負けない位強くなる為に」
「踏破目指してるね」
「そうよ、しかしほんまにね」
 アレンカールはしみじみとした口調で述べた。
「あの決戦で実質負けて」
「うち等はショック受けたわ」
「ほんまにそうね」
「それでよおさんのこと学んだね」
「あたい達は国力をつけてね」
 自分達の勢力のそれをだ。
「星の子達も多かったら」
「ええって思ってたけど」
「星の子達自身の質を高める」
「それは考えてへんかったわ」
「もう充分だと思ってたわ」
 星の者達それぞれの質はというのだ。
「ほんまね」
「ええ、けどね」 
 それがというのだ。
「そこが盲点だったわね」
「そやったね」
「圧倒的な国力があって」
 まずこのことを話した。
「数と装備が違って」
「星の子の数も多かったら」
「勝てると思ってたわ」
「そやったね」
「補給も布陣も万全やったし」
 このこともあってというのだ。
「そこまで揃ってたら」
「絶対に勝つ」
「そう思ったわ」
「ほんまそやったね」
「僕もそれで作戦を立ててた」
 芥川は十星連合の参謀総長として話した、話しつつそのうえでピロシキを食べてウォッカを飲んだ。
「絶対に勝つ、相手も侮らんで」
「その戦力をちゃんと見て」
「調べあげたうえでな」
「そうしてくれたね」
「そやった、しかしな」
 それがとだ、芥川はウォッカを飲みつつ苦い顔で話した。
「それがな」
「あの子等想定そして調べたよりずっと強くて」
「それでや」
「星の子等の力前面に出してきたから」
「やられたわ」
 敗れたというのだ。
「ほんまな」
「特に神星の三人が強くて」
「総力戦になってな」
「うち等が戦って」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「ぎりぎり、どっちかが何時先に倒れるか」
「その状況になって」
「そこで終わりになった」
「そやったね」
「先に倒れたのは僕等でもや」 
 芥川は真顔で話した。 
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