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ドリトル先生とラーメン

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第十一幕その六

「だからね」
「好みはだね」
「色々よ。私は好きやねんとかね」
「関西風が好きだね」
「それで夜行さんとか九州の妖怪さんは」
「うまかっちゃんかな」
「そう、そっちの味でね」
「それぞれだね」
「コロボックルさん達は北海道よ」
 こちらだというのです。
「旭川とかサッポロ一番とかね」
「あのシリーズだね」
「あのシリーズは全体的に人気あるけれどね」
「塩ラーメンとかだね」
「コロボックルさん達はそちらなのよ」
 北海道のものがお好きだというのです。
「好みがあるわ、出身ごとでね」
「やっぱりそうなるね」
「あと私ワンタンメンも好きよ」
「あれなんだ」
「あれがずっと好きで」
 それでというのです。
「出てからもう何十年も経つけれど」
「食べてるんだね」
「そうしているわ、いいわよね」
「うん、ワンタンメンもまたね」
 先生も笑顔で頷いて答えました。
「インスタントラーメンの一つのね」
「王道よね」
「そうだよ」
 そこまで言っていいものだとです、先生も答えました。
「そう言っていい位のものだよ」
「そうよね、だからね」
「ずっとだね」
「食べているわ、もうどの妖怪さんも」
 まさに皆がというのです。
「インスタントラーメン好きよ」
「そうなんだね」
「だから夜になると学園の何処かでね」
「インスタントラーメンを肴に」
「飲んでる妖怪さんいたりするわよ」
「成程ね」
「おつまみは色々だけれど」 
 お酒を飲む時のそれはというのです。
「今やインスタントラーメンは重要な」
「おつまみの一つだね」
「鬼さん達もお気に入りで」
 それでというのです。
「すすりながらね」
「お酒を飲んでるんだね」
「そうしているわ」
 こう先生にお話しました。
「他の妖怪さん達私も含めて一緒に飲んで食べてるわ」
「日本の鬼っていうとね」
「強くて悪い存在でね」
「人を襲うってイメージだけれど」
「この学園じゃ違うのね」
「今頃人を襲う鬼なんていないわよ」
 お静さんは皆にも言いました。
「もうね」
「いないんだ」
「そうなんだ」
「そうした鬼は」
「少なくともこの学園ではね」
 八条学園ではというのです。
「それで私の知る限りの鬼さん達はそうよ」
「悪い妖怪じゃないんだ」
「鬼と言っても」
「それでも」
「妖怪もそれぞれの性格があって」
 それでというのです。
「それぞれの種類でもいい妖怪と悪い妖怪がいるのよ」
「妖怪イコール悪じゃなくて」
「種類によっても決まらない」
「それぞれの妖怪さん自体」
「そういうことね」
「口裂け女さんなんか人を驚かせて」
 そうしてというのです。 
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