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X ーthe another storyー

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第五十二話 祝宴その三

「一緒にな」
「そうしてなのね」
「星見のじっちゃんに皆にな」
「高野山の」
「紹介したいけど」
「それなら私もよ」
 嵐は微笑んで答えた。
「あなたにね」
「お伊勢さんにやな」
「来てくれるかしら」
「そうしてええか?」
「勿論よ」
 これが嵐の返事だった。
「理由はね」
「わいと同じやな」
「ええ、だからね」
「ほなお互いにな」
「貴方が退院したら」
「行こうな、しかし学校はどうなるやろな」
 空汰はこちらの話をした。
「一体」
「そうね、そのことは」
「気になりますね」
 彼と同じく通っている嵐だけでなく護刃もそれはとなった。
「戦いが終わりましたし」
「私達もそれぞれの場所に帰るのかしら」
「そうなるでしょうか」
「だから」
「そのことだけれど」
 玳透もいる、緋炎と蒼氷もだ。彼は焼売を食べてから話した。
「姫様がクランプ学園の理事長さんとお話をしてくれてね」
「それでかいな」
「うん、皆大学を卒業するまでは」
 その時まではというのだ。
「このままね」
「クランプ学園に通ってええか」
「そうなる様にしてくれたよ」
「そうなんやな」
「地の龍の人達もそのままでね」
「ほなあいつ等とも仲よくやっていけるな」
 笑顔でだ、空汰は寿司を食べつつ言った。
「ええことや」
「そうだね」
「実は嫌いやないしな」
「颯姫さんや哪吒君も」
「そうやしな」
「もう敵味方でもないし」
「純粋にな」
 そう言っていい位にというのだ。
「仲ような」
「友達としてだね」
「付き合っていけるわ」
「そうなるね」
「それの後は」 
 緋炎も言ってきた。
「皆さん議事堂で姫様をお護りして」
「この東京ひいては人間を護ってもらうことになります」
 蒼氷も言ってきた。
「また次の代の天の龍が出て」
「地の龍が出るまで」
「代だったのか」
 神威はここでこのことを知った。
「天の龍も地の龍も」
「はい、そうです」
「実は」
 二人もこう答えた。
「この代でどちらかを巡って戦うことになりましたが」
「本来はそれぞれの役目を果たすだけです」
「そして死ねば次の代に受け継がれます」
「そうなります」
「そうか、なら今はな」 
 微笑んでだ、神威は応えた。 
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