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ドリトル先生とラーメン

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第四幕その七

「そうするとだよ」
「お豆腐も硬くなりますね」
「そうだよ」 
 そうなるというのです。
「お豆腐はその殆どがお水だからね」
「そうなりますね」
「うん、それでね」
「中国の麻婆豆腐はもっと硬いですね」
「それはそれで美味しくて」
「日本のものもですね」
「今食べてね」 
 にこにことしてです、先生はトミーに言いました。
「そのことを実感しているよ」
「そうですよね」
「そして紹興酒を飲んで」
 ロックのそれもお口に入れます。
「そうしてね」
「尚更ですね」
「美味しく感じるよ」
「沢山作ってよかったですよ」
 トミーもにこりとして応えました。
「おつまみにもしてくれて」
「美味しくて栄養があってね」
「いいお料理ですね」
「そう思うよ」
「関西はお水がいいんで」
 それでとです、トミーは言いました。
「お豆腐もいいですね」
「京都なんかそうだね」
「あちらは有名ですね」
「お水は大事だよ」
「お料理にも」
「麺類だってね」
 こちらの食べものもというのです。
「お水が大事だよ」
「よく言われますね、そのことも」
「うん、だからラーメンもね」 
 今先生がよくお話しているこのお料理もというのです、とはいっても今はテーブルの前にラーメンはありません。
「何といってもね」
「お水ですね」
「これ次第でだよ」
「かなり変わりますね」
「そうだよ」 
 こう言うのでした。
「やっぱりね」
「そうですね」
「だから若し同じラーメンを作っても」
 そうしてもというのです。
「例え同じ作り方でも」
「日本と中国ではですね」
「お水が違うからね」
「味が違いますね」
「そうだよ」
 こうトミーに言うのでした。
「本当にね」
「そうですね」
「だからね」
 それでというのです。
「そのこともね」
「覚えておくことですね」
「そうしたらいいよ、ただね」
「ただ?」
「いや、どちらが美味しいかは」
「また別ですか」
「それぞれ美味しいよ」
 こう言うのでした。
「僕は中国にも行ってね」
「麺を食べてきましたね」
「そうしたら美味しい麺ばかりだったからね」 
 それでというのです。
「日本のものにもね」
「負けていないですね」
「流石麺の発祥の国だけあるよ」
 こうまで言う先生でした。 
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