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ドリトル先生とラーメン

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第四幕その一

                第四幕  最初のラーメン
 先生は研究室で論文を書いています、そうしつつミルクティーを飲んでから動物の皆に言いました。
「皆最初のラーメンは何か知ってるかな」
「最初?」
「最初のラーメン?」
「そういえば考えたことなかったよ」
「そうよね」
 皆言われてきょとんとなりました。
「最初のラーメンねえ」
「明治維新の頃じゃないの?」
「その頃に中国から入って」
「それで出来たんじゃないかしら」
「うん、確かにそれで定着してね」 
 先生はまさにと答えました。
「西では中華そば、東では志那そばと言われる様になったんだ」
「志那って中国のことだね」
「清から暫くそう呼ばれていたのよね」
「始皇帝の秦がなまって」
「それでだね」
「インドシナ半島とか東シナ海とか地名でもあるね」
 こちらのお話もした先生でした。
「そうだね」
「そうそう、あるね」
「あのシナも中国だね」
「そうだね」
「それで英語のチャイナも」
 この呼び名もというのです。
「秦からきているし」
「志那と同じだね」
「そう考えていいね」
「お茶からきてるとも聞いたことあるけれど」
「うん、お茶は中国の重要な輸出品だったからね」
 このことについても言う先生でした。
「そのこともね」
「あるね」
「それでチャイナはお茶からもきている」
「そう思ってもいいね」
「日本の英語名ジャパンも漆からきているという説があるね」 
 このことも言う先生でした。
「漆は日本の特産だったからね」
「つまり漆の国」
「中国はお茶の国で」
「それぞれそう呼ばれていたんだね」
「一説には」
「そうだよ、それで志那というのはね」
 先生はまたこの呼び名についてもお話しました。
「差別用語ではという人もいるけれど」
「実は違うんだね」
「普通の呼び名だね」
「そうだね」
「戦前の文学作品を読んだら普通に使われているよ」
 志那という呼び名はというのです。
「至ってね」
「その中には中国文化に親しんでる人もいるよね」
「夏目漱石さんだって漢文読めたし」
「伊藤博文さんだって漢詩作ってたね」
「あの人詩人でもあって」
「そして東京外国語大学中国語学科はね」  
 大学のお話もしました。
「志那語学科だったんだ」
「その名前だったんだ」
「戦前は」
「そうだったんだ」
「最初は清語学科でね」
 その名前でというのです。
「清王朝が倒れて」
「志那語学科になったんだ」
「名前が変わったのね」
「そうなのね」
「まさか国立大学の名前に差別用語は使わないね」
 先生はこのことを指摘しました。
「そうだね」
「それはないよね」
「公のものに差別用語を使うとか」
「タブロイドじゃあるまいし」
「それはないね」
「だからね」
 それでというのです。 
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