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X ーthe another storyー

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第四十五話 属性その十七

「昴流さんにもな」
「じゃあそうしましょう」
「たこ焼きも他の美味いもんもな」
「皆で、ですね」
「食べてこそええんや」
「本当に美味しいですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「お好み焼きや焼きそばもやけどな」
「たこ焼きもですね」
「そうした食べものや」
「皆で食べれば」
 小鳥も言ってきた。
「本当にね」
「美味いな」
「一人だと」
 神威に話した。
「美味しくてもね」
「限りがあるな」
「そんな風でね」
 それでというのだ。
「それが皆でだと」
「何処までもだな」
「そうなのよね」
「全くだ。一人で食って美味いと思ってもだ」
 神威もそれはと言った。
「それだけでな」
「周りは笑顔じゃないから」
「自分の笑顔は鏡でもないとな」
「見られないのよね」
「だからな」
 このこともあってというのだ。
「やっぱりな」
「美味しいものはね」
「皆でだ」
 それでというのだ。
「食べてこそだ」
「いいわね」
「そうだな」
「それじゃあ」
「皆で食うか」
「たこ焼きもね、たこ焼きは」
 小鳥は残念そうに話した。
「私作られないし」
「そうなのか」
「たこ焼きってあれでしょ」
 神威に残念そうに話した。
「たこ焼き器がね」
「必要だな」
「うちにないし作ったこともね」
「ないか」
「だからね」
「作られないんだな」
「せめてたこ焼き器があれば」
 そうであるならというのだ。
「出来たけれど」
「それでもか」
「ないから」
「あったらか」
「チャレンジも出来るけれど」
「そういえばないな」
 神威は考える顔になって述べた。
「たこ焼き器はな」
「そうよね」
「関西やったら普通に売ってるで」
 空汰が言ってきた。
「それで各家庭にや」
「あるのか」
「ああ、そうなってるわ」
「あちらではそうか」
「それで普通に作られるけどな」
 関西ではというのだ。
「まあ地域の違いやな」
「そうなるか」
「そやな、まあたこ焼きはな」
「買ってか」
「皆で食べような」
 その見付けた美味い店のそれをというのだ。
「そうしよな」
「じゃあな」
「ああ、そうしよな」
 こうした話もだ、天の龍の面々は火煉への見舞の時に話した。そうしてまた次の戦いに赴くのだった。


第四十五話   完
 

                       2023・9・23 
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