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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四話 吸血鬼の話その三

 そうしてだ。さらに話すのだった。
「死んで。何かの力で吸血鬼になったのです」
「あれっ、僕と同じだにゃ」
 ここまで聞いてだ。にゃんぱいあが述べた。
「僕は吸血鬼さんにそうしてもらったけれど」
「そうそう、実は同じなんだよ」
 吸血鬼は今度はにゃんぱいあに顔を向けて話す。
「僕の場合は死んでからだけれどね」
「そうだにゃ。同じだにゃ」
「ということはまさか」
「貴方を吸血鬼にしたのは」
 五代も一条もだ。そこまで聞いてだ。
「スサノオでしょうか」
「スサノオ?」
「あっ、この世界では名前も姿も変えているかも知れません」
「つまりだ。神だ」
 一条はスサノオをこう表現して吸血鬼に話した、
「人を見て楽しむ神だ」
「人をっていうと」
「君は死んだと今言ったな」
「若くして。病気で」
 そうなったとだ。吸血鬼自身が話す。
「けれど。そこを助けてもらって」
「その君を助けた者がだ」
「そのスサノオですか」
「僕達吸血鬼を生み出したんですか」
「そう考えていいだろう」
 一条は真剣な面持ちでその吸血鬼に話していく。
「実際にこれまで多くの種族をそうして生み出してきた」
「種族っていいますと」
「つまりです」
 ここでだ。さらにだった。五代がだ。吸血鬼に話してきた。
「俺達の世界ではそうして多くの勢力を生み出してきまして」
「我々はその様々な種族と戦ってきた」
 一条もこのことについて話す。
「そうしてきた」
「そうだったんですか」
「俺が戦った最初の種族はグロンギでした?」
「グロンギといいますと」
「戦うこと、いや人間をることを文化とする種族で」
 忘れられなかった。五代にとってグロンギとの戦いはまさに運命だったからこそ。
 だからこそ忘れられずにだ。彼は今そのグロンギのことを話すのだった。
「そうして最後に生き残った者が彼等の主と戦う文化だったんです」
「またそれは変わった文化ですね」
「それがグロンギという種族でした」 
 そうだったとだ。一条は話す。
「そしてその主が」
「そのスサノオですか」
「はい、そうです」
 まさにそうだというのだ。
「その時はン=ダグバ=ゼバでした」
「それで五代さんはそのン=ダグバ=ゼバと」
「闘いました」
 究極の戦士になって闘った。このこともまた五代にとっては忘れられないことだった。
「そうして戦いを終わらせました」
「そのスサノオがですか」
「貴方を吸血鬼にしたのです」
「いや、僕も含めて」
 吸血鬼はそのグロンギの話を聞いてだった。
 そのうえでだ。戸惑う顔になりこう話した。
「吸血鬼は人を特に襲ったりしませんよ」
「血を吸うだけですよね」
「なかったら苺やトマトとかで充分ですし」
 この辺りはにゃんぱいあと同じだった。
「ですから人に対して危害を加える様なことは」
「スサノオは人間と戦っているだけではないのだ」
「ああ、見ているんでしたっけ」
「そうだ、見ているのだ」
 一条が吸血鬼に今度話したのはこのことだった。
「その様々な種族との戦いを見てだ」
「それで?」
「人間を見て、そしてその退屈を紛らわせているのだ」
「じゃあ僕達吸血鬼も」
「にゃんぱいあも含めてだ」
 一条は彼も含めてきた。
 
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