刺激物は絶対に駄目

「ふわりの為にね」
「犬に合ったものを食わせるか」
「これからもね」
「ましてや」　
　ここで母は眉を顰めさせて話した。
「納豆ご飯に葱はね」
「人間だと欠かせなくてもな」
「葱はね」
「犬にはよくないからな」
「だからね」　
　それでというのだ。
「駄目よ」
「そうだな」
「ちゃんとね」
「犬に合ったものをか」
「出してね」
「食わせてか」
「健康でいてもらうのよ」
　こう息子に話した。
「うちではね」
「だからドッグフードか」
「それもトイプードル用の」
　ふわりの犬の種類である。
「成犬のね」
「それか」
「これから歳を取ったら」
　ふわりがというのだ。
「その時はね」
「シニア用ってあるね」
「それに切り替えて」　
　そうしてというのだ。
「食べてもらうわ」
「将来はそうなるんだな」
「犬も歳を取るから」
「人間と同じだよな」
「外見は変わらない様に見えても」
　人の目にはそうでもというのだ。
「けれどね」
「ふわりも歳を取るからか」
「またね」
「その時はか」
「ご飯帰るわ、それじゃあ今はね」
「トイプードルのドッグフードをか」
「あげるわ」
　ふわりを見つつ話した。
「これからもね」
「そうか、じゃあ食い終わったら時間だしな」
　洋介は母にそれでと話した。
「ふわりの散歩に行くな」
「それからお仕事ね」
「行って来るよ」
「ワンワン」
　ここでだった、丁度ふわりは食べ終わり。
　そのうえで自分から今いるケージを出た、そのうえで洋介にリードを付けてもらって散歩に出た。ドッグフードを食べ終えたふわりは健康そのものだった。


刺激物は絶対に駄目　　　完


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０２３・１０・２３