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ドリトル先生の落語

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第三幕その八

「言わないよ。あとその批評で辛辣なことしか言わない人いるね」
「文句みたいな」
「褒めないね」
「相当でもないと」
「そうしたひともね」
「実際にですね」
「出来るか」 
 それはといいますと。
「実際はね」
「わからないですね」
「そうしたものだしね」
「というかそう言う人程」
「うん、自分はね」
「出来ないですね」
「そうしたものだしね」
 だからだというのです。
「僕としてもね」
「そうした人にはなりたくないですね」
「努力していない人程努力を認めないね」
 こうもです、先生は言いました。
「何でも出来て当たり前」
「そう考えていて」
「結果だけ見てね」
 そしてというのです。
「自分はどうか」
「出来てないですね」
「そんなものだしね」
「その実は」
「だからね」
 それでというのです。
「僕はね」
「そんな人にはですね」
「なりたくないしね」 
 こう考えていてというのです。
「本当にね」
「厳しいことはですね」
「その人の姿勢や努力まで観てね」
「考えますね」
「そうするよ、他にもね」
 先生は茸とお豆腐を食べて言いました。
「人に本を借りて」
「その本にあれこれ文句を言う」
「こんな人に貸したいか」
「思わないですね」
「自分が持っている本にね」
「あれこれ文句言われたら」
「不愉快に思う人もいるよ」
 そうだというのです。
「そしてこう言われるよ」
「じゃあ読むなですね」
「借りてまでね、借りてやってるなら」
「何様ですね」
「そうなるからね」
 そう言われるからだというのです。
「それでね」
「偉そうな批評は控えるべきですね」
「落語でも何でもね」
「そうなんですね」
「そうだよ、批評はする人も見られる」
「そういうことですね」
「辛口の批評家と言われて」
 そしてというのです。
「自分はどうか」
「人の振り見て我が振りなおせですね」
「偉そうに言う人はね」
「自分はっていう人ばかりですね」
「他の人ばかり見て」
「自分のことはなおざりになるので」
「説教が好きな人に大した人はいない」
 先生はこうも言いました。
「それは確かにね」
「ありますね」
「人に偉そうに言おうといつも考えていて」
「そしてそうしていて」
「自分は他の人や物事に偉そうに言って」
 そしてというのです。 
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