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スーパー戦隊総決戦

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第二話 恐竜屋へその五

「ボクサーなんだろ?だったら」
「それはわかっている」
 言うまでもないといった返事だった。
「それはな」
「だったらいいけれどな」
「カロリーはいつも考えてある」
 ボクサーらしい言葉だった。やはりそういうことは念頭に置いているのである。
「だから大丈夫だ」
「大丈夫なんだな」
「そうだ。それを考えて野菜カレーにもしているからな」
「成程な」
「ああ。しかしそれでもな」
 あらためてカレーを口の中に入れてである。今度の言葉は。
「本当にここのカレーは美味いな」
「そうだね。ここまで美味しいカレーはそうそうないよ」
 ヒカルも食べながら笑顔で言う。
「何かどんどん食べられる感じだね」
「だよな。いや、本当に美味いよ」
 魁が一番よく食べていた。
「ここのカレーはさ」
「ああ、気に入ってくれたんですね」
「あんた達もか」
 ここで凌駕と幸人が彼等に顔を向けてきた。
「この恐竜屋のカレー」
「美味いんだな」
「ええ、本当にね」
「こんな美味しいカレーないわ」
 芳香と麗が笑顔で彼等に返す。
「何杯でも食べられる感じよ」
「ところで貴方達は」
「何なの?」
 らんるが麗の問いに応える。
「私はレーサーだけれど」
「そうだったんですか。レーサーなんですか」
「そうよ、樹らんる」
「白亜凌駕です」
「三条幸人だ」
 男二人も名乗ってきた。
「どうぞ宜しく」
「ここで会ったのも何かの縁だな」
「そうよね。芳香ちゃん達全員兄弟だから」
「僕は麗の夫です」
 ヒカルはにこりと笑いながら麗を見て述べる。
「ですから僕もですね」
「そうか。兄弟なのか」
 幸人はそれを聞いて静かに述べた。
「顔は全然似ていないがな」
「それは否定できないな」
 翼もそのことは自分でも認めた。
「どうしてもな」
「そうだよね。何か俺達って兄弟でも全然似ていないからね」
 翼もそのことを笑って言う。
「顔も何もかもがね」
「全くだ。けれどいつも兄弟仲はいいからな」
 蒔人はこう言って笑顔になっていた。
「父さんや母さんも戻って来たしな」
「そうよね。それはね」
「本当にね」
 芳香と麗もそのことを笑って認める。
「兄弟仲がいいのはね」
「いいことだし」
「それにしても夫婦なのね」
 らんるはこのことに注目していた。
「アスカさん思い出すわね」
「そうだな。あいつもダイノアースでどうしているかな」
「三人目ができているかも知れませんね」84
 幸人と凌駕が笑いながら話す。
「今頃はな」
「アスカさん子煩悩ですしね」
「アスカさん?」
「ダイノアース?」
 このことを聞いてふと声をあげたのは翼とヒカルだった。
「まさかと思うが」
「この人達は」
 そう思ったその時だった。不意に店の奥から警報が鳴った。
 そしてである。不意に麗のジャケットの胸のところから何かが出て来た。
 
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