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夢幻水滸伝

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第三百十一話 陽動と侵攻その九

「まさにな」
「用いられるものは全て用いるのですね」
「五大湖はこの世界やとさらに広い」
 面積が起きた世界と比べておおよそ五倍のこの島はだ。
「それやとな」
「水軍の展開もですね」
「容易や、それでや」
「水軍がミシガン湖に入ってですね」 
 エミリーも言って来た。
「それで湖岸に展開するまでは」
「戦わん、攻撃側は攻めるポイントを自由に決められる」
 これが攻撃側の利点だ、防御側はそれに対して敵の攻撃ポイントを自由にさせずそのうえでどうしてそのポイントを守るかが重要なのだ。
「それをや」
「活かしますね」
「それでや」
「この度はですね」
「ミシガンシチーからゲーリの方に進んでな」
「そこからシカゴを伺わんとして」
「そうして攻めるからな」 
 だからだというのだ。
「ここはな」
「そうしてですね」
「敵を湖の岸辺、ミシガンシチー北岸にや」
「来る様にしますね」
「そうするんや、敵をこちらが戦いたい場所に位置させるのもな」
 その様に誘導することもというのだ。
「戦や」
「そしてそこで戦うのですね」
「攻撃ポイントを自由に選べるなら」
「敵をですね」
「自分達の望む場所にや」
「移動もさせられますね」
「戦も主導権を握ることや」
 これが重要だというのだ。
「有利な条件で戦ってな」
「そうして勝つ」
「そういうものやからな」
「ここはですね」
「そうするで、ほなな」
 メルヴィルはあらためて話した。
「水軍の動きと合わせて」
「進軍ですね」
「今はゆっくりとな、そしてゆっくりと進む間に」
 まさにその間にというのだ。
「兵器を集められるだけな」
「集めて」
「そしてや」
「決戦になればですね」
「その兵器を全部使うで」
「わかりました」
 こう話してそうしてだった。
 メルヴィルは水軍の動きを確認しつつ軍を進ませていった、水軍はヒューロン湖からマッキーノシチーを経てだった。
 ミシガン湖に入った、ここでだった。
 ルイス達が率いる二十万の軍がゲリーに入りその街を拠点としていると聞いた、だが彼は進撃を早めなかった。
「敵はわし等を迎え撃つしかない」
「決戦やからですね」
 フォークナーが応えた、今彼等は共に朝食を摂っている。メニューはトーストに豆と玉葱のトマトのスープに目玉焼きそれに牛乳である。
「ゲリーから他の場所にはですね」
「行かれへんからな」
 だからだというのだ。
「そやからな」
「このままですね」
「ゆっくりと進軍してな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「迎え撃たせるのですね」
「そしてその際や」
「湖からもですね」
「水軍の援護も受ける」
「艦隊からの」
「そして艦載機もや」
 この兵器もというのだ。 
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