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夢幻水滸伝

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第三百十話 インジアナ州侵攻その十一

「掌握するで、今は敵への攻撃よりもな」
「州の掌握ですか」
「そっちを優先させるで」
「そうですか」
「もうや」 
 メルヴィルは強い声で話した。
「敵の勢力はインジアナ州を掌握されるとな」
「残るは二州しかないです」
 ジェーンが言ってきた。
「イリノイ州とミシガン州です」
「そや、戦力もかなり減ってな」
「勢力圏もですね」
「減った、しかしこっちも勢力を拡大して」
 五大湖側の勢力圏を攻め取っていってというのだ。
「そろそろ足場固めもな」
「必要になってきましたね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「インジアナ州の南部をですね」
「掌握してな」
「後顧の憂いも断ちますね」
「そや、ケンタッキーとの境まで掌握してな」
 そうしてというのだ。
「インディアナポリスまでを万全にして」
「そこからですね」
「北上するんや」
「そうしますね」
「それからな」
 そのうえでというのだ。
「あらためてや」
「北上しますか」
「ああ、即座に北上したい気持ちもある」
 自分にもとだ、メルヴィルは話した。
「しかしな」
「それでもですね」
「ここはあえてな」
「勢力圏を万全にして」
「そしてや」
「あらためて北上しますね」
「ああ、しかし問題はある」 
 ここでメルヴィルはこうも言った。
「敗れたルイーザちゃんとギンズバーグは北に逃れてるな」
「残った戦力をまとめてです」
 そうしてとだ、フォークナーが言ってきた。
「フォートウェーンに向かっています」
「そやろ、そこからデトロイトに向かうボーム達を牽制することが出来るな」
「はい、確かに」
 フォークナーはメルヴィルのその指摘に頷いた、共に頭の中にこの世界のアメリカの地図を出してそのうえで話している。
「それが可能になります」
「そやな、そうされるとな」
「デトロイト攻略が難しくなりますね」
「それでこっちも兵を分ける」
 そうするとだ、メルヴィルは話した。
「大軍であることを使う」
「そうするのですね」
「インジアナ州南部の掌握に二十万用いる」 
 これだけの兵をというのだ。
「こっちはヴォネガットにやってもらう」
「わかりました」
 名前を射割ればヴォネガットが応えた。
「それでは」
「十万を治安維持や回復に使うが」
 今度はこう話した。
「そっちはセリューちゃんや」
「私っすか」
「占領地を安定させることも大事やからな」
「それにあたるっすね」
「そや、そしてフォートウェーンにはわしがジェーンちゃんと一緒に向かう動きを見せる」 
 そうするというのだ。 
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