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人妻って現実はどうなのか

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第四章

「男の人って収まるでしょ」
「女の人もだけれどね」
「だからね」
「すっきりしてもらうのね」
「出張前の夜は絶対にね」
「旦那さんにその気がなくても」
「私が無理でもね」
「あんたも考えてるわね」
「そうしたことをして」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「浮気させないのね」
「私も発散出来てるし、ただね」
 それでもというのだ。
「私うちの人が帰る前の日はね」
「寂しくなるの」
「だからね」 
 それでというのだ。
「今日は待ち遠しいわ」
「じゃあ明日の夜は」
「もうね」 
「とことんなのね」
「そうするわ、そうしてね」
 そしてというのだ。
「やがてね」
「やがてっていうと」
「子供もね」 
 こちらのこともというのだ。
「欲しいわね」
「そうしたことはね」
 友人は澄香のそうした話を聞いてこう返した。
「授かりものだしね」
「そうでしょ」
「どうしてもね、だからね」
「待つしかないわね」
「やることやって」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「やっていくことね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「頑張るに越したことはないけれど」
「それしかないのね」
「ええ、ただ結婚しても」
 人妻になってもとだ、友人は澄香に言った。
「案外そうした話はないのね」
「あくまでそうした漫画とか小説だけね」
「ネットの体験談とか」
「大体ああした漫画とかって頭の中そういうことしかない様な」
「そんなキャラばかりね」
「そうした作品だから当然にしても」 
 それでもというのだ。
「それもかなりね」
「有り得ないわね」
「人間生きてるとね」
 そうであればというのだ。
「色々あって色々考えるでしょ」
「それはね」
「あんたもでしょ」
「彼氏のことだけでなくて」
 友人もそれはと答えた。
「お仕事のこと趣味のこと」
「色々考えるでしょ」
「贔屓のチームのこととかね」
「野球でもサッカーでもね」
「いや、ないわ」
 友人は急に憮然として語った。
「昨日の試合は」
「ライオンズの試合?」
「走塁妨害の放送がね」
「酷かったみたいね」
「ええ、あんな酷いのはじめて聞いたわ」
 次第に怒って言って来た。 
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