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仮面ライダーカブト 明日のその先へ

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第三十章

「総攻撃だ、いいな」
「よし」
 天道はそれを聞いて前に出る。他のライダー達も。
「変身」
「ヘンシン」
 自身の声と電子音が同時に響き渡る。それと共にライダーになる。十七人のライダー達が今戦場に入った。
 戦場に入ると早速ワーム達が姿を現わした。その数は前に戦った時よりもまだ多かった。
「敵も真剣だということだな」
「それは言うまでもないと思うが」
 彼らの間から乃木が姿を現わしてきた。
「君達が来るのはわかっていた」
「当たり前だ。隠すつもりもなかった」
 田所が彼に返す。言葉を返しながら前に進む。その横にはライダー達がいて後ろにはゼクトルーパーの者達が揃っている。人とワームの対峙であった。
「最後だからな」
「面白い。では最後になるのは人かワームか」
「それを決める。キャストオフ」
「キャストオフ」
 ライダー達がキャストオフを仕掛ける。それでマスクドフォームのライダー達は全員ライダーフォームになる。その姿でさらに先に進む。
「戦闘開始か。ネイティブもいることはわかっている」
 乃木はまたライダー達に告げる。
「三つ巴だ。そして勝つのは」
「お決まりの台詞を何度も言うのは飽きる」
 天道は彼に言い放った。
「だが言おう。それは人間だ」
 言いながらまたシステムを作動させた。
「クロックアップ」
「クロックアップ」
 最後の戦いへの宣戦布告となった。ライダー達はワームに突っ込みワームがそれを迎え撃つ。渋谷での最後の激戦のはじまりはそれがギャラルホルンとなった。
 ライダー達はありったけの力でワーム達を薙ぎ倒していく。既に剣崎と橘もジャックフォームになり空から本気で攻撃を仕掛けてきていた。
「剣崎!御前は右を頼む!」
「はい!」
 剣崎は橘の言葉に頷いてすぐに右に向かう。
「始と睦月はそのまま地上だ!」
「まだワイルドカリスにはならないでいいぞ!」
「わかった!」
 相川は橘のその言葉に頷き。弓を放つ。冷静に目の前のワームを倒していく。
「志村達は二人のフォローだ」
 剣崎が後の三人に告げる。
「いいな」
「わかりました」
「それじゃあ」
 ボードのライダー達はそのフォーメーションでサナギのワーム達を主に倒していた。それは田所と黒崎達三人も同じであった。彼等も田所を中心としたフォーメーションでワーム達を倒していっている。彼等はそうしてサナギ達を相手にしていた。
「いいか、俺達が主力を引き付ける」
 田所は加賀美達に言ってきた。
「御前達は頭を狙え!いいな!」
「はい!」
 だがそこに乃木がいた。しかも二人だった。
「兄貴」
「わかっている」
 しかしその二人の乃木には矢車と影山が向かう。二人はゆっくりと乃木に向かった。
「ほう」
「私達の相手は君達がすると」
「そうだ」
 二人はそれに応えて乃木の前に立った。
「ここでな」
「覚悟しろ」
「いいだろう」
 乃木は構えを取ってきた二人に対して悠然と笑ってきた。そして己の姿をワームに変える。
「ではそれぞれ一人ずつ相手をしてやろう」
「相棒、いいな」
 矢車は影山に声をかけてきた。少し首を傾けさせている。
「こいつを倒して俺達だけの光を」
「ああ、兄貴」
 影山は矢車のその言葉に頷く。彼はファイティングポーズだった。
 
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