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星河の覇皇

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第八十四部第一章 梟雄の復活その二十二

「当然中央政府も」
「彼等はないですね」
「マウリアはともかく」
「あの国は」
「連合の国力は違います」
 サハラと比べてだ。
「国民所得は我々の三十倍です」
「総生産では六百倍です」
「そこまで違います」
「それならです」
 その連合ならというのだ。
「国債もです」
「どれだけでも買ってくれます」
「あの国なら」
「問題なく」
「しかし」
 だが、とだ。彼等は話した。
「そうはいきません」
「連合は我々の戦いに介入しません」
「むしろ無関心です」
「千年来そうでした」
「そして国債も買いません」
「とかく介入しません」
「政府単位では」
 これは中央政府も各国政府もだ、とかく連合はサハラに対しては無関心で関わるつもりはないのだ。
 それでだ、国債もなのだ。
「政府は買いません」
「要求は断られます」
「それではです」
「連合はあてには出来ません」
「どうしても」
「個人は違いますが」
 政府はともかくとしてというのだ。
「買う人もいます」
「資産家なり企業なりが」
「財団もそうしてくれます」
「連合の企業や財団の財力は桁が違います」
 連合が豊かなだけにだ。
「資産家も」
「しかしです」
「それでもです」
「彼等もですね」
「中々買ってくれませんね」
「彼等の関心はあくまで連合です」
「連合の中にあります」
 連合だけで巨大な経済圏になっているからだ、だからあえてサハラに関わろうとはしないのだ。それでなのだ。
「彼等はいつも購入してくれず」
「こうした時の国債にも苦労しますね」
「全く以て」
「どうしたものか」
「しかしです」
 それでもと言うのだった。
「発行せざるを得ません」
「どうしても」
「さもないと財政が破綻します」
「戦後そうなってしまいます」
「そうならない為にも」
「何としてもですね」
「国債は発行します」
 そうしなければならないというのだ。
「このことは」
「左様ですね」
「国債は国民に買ってもらいましょう」
「国民への借金です」
「そしてその借金を返す」
「何があっても」
「例え今の国家予算の十年分でも」 
 そこまでの巨大な規模であってもというのだ。 
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