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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百三話 文化祭 その5

第三百三話 文化祭 その5
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

反政府組織セイバーズと『K国』のテロリストの密会内容を知るために、『K国』のテロリスト・カルを襲うPGS(パブリックガーディアンズ)の断罪剣士・工藤リンカ。
大地の断罪剣士・工藤リンカの持つ、大地の断罪剣ガイアセイバーの力の前に気を失うカル。
リンカは気絶したカルが意識を取り戻し、抵抗してきた場合を想定した断罪剣でカルの四肢を切断しようとする。
しかし、リンカの顔面にアルティメットメディアクリエイター部の文化祭の出し物であるおにぎり(ブラックボックス)が直撃する。
そして、リンカの前には生命の断罪剣士・山神ムサシが立っていた。
「カルをいったいどうするつもりだ!おかっぱメガネ‼」
「どうもこうもカルはテロリストですよ、山神ムサシ...」
「カルにこれ以上手を出すな!」
「それは無理です、彼らは『K国』が軍事利用しているパブリックモンスターでテロリストです、彼らの処刑もしくは捕獲はPGSの義務です」
「カルにはもう、帰る場所がないんだ!知ってるだろ、『K国』が発展途上国だって!クソバカだって!」
「山神ムサシ、あなたは知りたくないんですか?カルがいったい『K国』の命令でセイバーズに何を渡したのか...」
「そりゃ知りたいさ、でもそれと、カルの四肢を切断するのは関係ないはずだ!」
「ありますよ、ありありです。移送中に尋問中、カルが意識を取り戻せば、PGSのスタッフが死ぬかもしれない」
「俺の...俺のせいで、カルの仲間のファヨムは自殺してしまった...俺の力で人間に戻ったファヨムは自分の頭を自分で撃った...俺は...今まで、パブリックモンスターを守る為に戦ってきたのに...俺はファヨムを守れなかった...」
「なるほど、それで罪滅ぼしですか...しかもテロリスト相手に、ずいぶんと、お人よしですねぇ...」
「頼む、カルを見逃してやってくれ...ファヨムを死なせる原因を作った俺が、カルにできることは、それしかないんだ!」
意識を取り戻したカルが立ち上がる。
カルは自分の頭部に銃を突きつけて、山神ムサシとリンカに言い放つ。
「私がセイバーズに渡したのは国際条約で開発禁止になっている『無人殺戮兵器』の設計図データが入ったUSBよ!」
「カル...どうして、それを...!」
「ファヨムを殺したアンタに同情されて、PGSに四肢を切断されて拷問されるぐらいなら、自殺して死んだほうがマシよ...私の死にざまは、私が決める...じゃあね、山神ムサシ...オニギリ...おいしかったわ...」
カルは自分の頭部に当てた拳銃のトリガーを引く。
校舎裏で銃の発砲音が鳴り響く。
カルの死体を前に俺はリンカに質問する。
「カルはどうして、『無人殺戮兵器』のことを俺たちに教えてくれたんだろう...?」
「知らねーよ、そんなの。でも、とにかく、セイバーズは国際条約で開発が禁止されている無人殺戮兵器を生産して、戦争を始めようとしていることだけはわかったわ...」
カルの最後の言葉が俺の脳裏におぼろげながら浮かんでくる。
『じゃあね、山神ムサシ...オニギリ...おいしかったわ...』
死ぬ寸前、カルは笑っていた。
情報漏洩はカルなりの恩返しだったのだろうか?
それを確かめるすべはもうない。
確かなことは、俺はまた、パブリックモンスターを守れなかったということだけだ。
「おかっぱメガネ...」
「工藤リンカだ」
「ヨシノのメイド服姿見たいか?」
「当たり前です、詳細を...」
「教えてやってもいいが、その前に一つだけ条件がある...」
「条件?」
俺はリンカの顔面をグーでぶん殴る。
「これがその条件だ...ついてこい、ヨシノのいる場所に案内してやるよ...」
「ここが学園の敷地内でなければ、どうなっていたか、わかるな?」
「カルは死んだ...でも、まだお前は生きているんだ...それで十分だろ?」
「まぁ、いいでしょう...ヨシノ先輩のメイド姿でチャラです...」
俺はリンカと共に、校舎に戻った。

次回予告 文化祭 その6 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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