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神々の塔

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第十五話 道教の神々その四

「中華圏の中のな」
「宗教やね」
「神様もな」
「そやから中国から出ることはないんやね」
「その文化からな、影響は与えても」
 他の文化圏にというのだ。
「信仰されたりはな」
「ないんやね」
「ヒンズー教や日本の神道と同じでな」
「そういうことやね」
「特にユダヤ教はな」
 この宗教のこともだ、リーは話した。
「そうやな」
「あの宗教やね」
「ユダヤ教を信仰してころな」
「ユダヤ系ってなってるね」
「ユダヤ人と言うてもや」
 一口にそう言ってもというのだ。
「こっちも世界でも言うけどな」
「ユダヤ教を信じてる人達や」
「色々な種族がや」
「ユダヤ人と言っても」
「かなりおるな」
「こっちの世界やとね」
「起きた世界でもや」
 リーは自分達のそちらの世界のユダヤ人と言われる人達の話もした、実際にユダヤ人と言っても民族的人種的にはというのだ。
「白人もおったら黒人もおる」
「そうなってるね」
「十二支族のうちや」
 旧約聖書にあるというのだ。
「十支族が消えたとな」
「言われてて残る二支族が今のユダヤの人達の流れで」
「これが離散してな」
 ローマ帝国のイスラエル攻略からだ。
「そこからあちこちに散らばって」
「もうそれぞれ混血して」
「欧州でもそうでな」
「黒人のユダヤの人もおるし」
「アジア系の人もや」
「ほんま色々やね」
「しかしな」
 起きた世界では人種的民族的混血が見られてもというのだ。
「それでもや」
「ユダヤ人が何でユダヤ人か」
「それはユダヤ教を信仰してるからでな」
「そこからユダヤ教が出ることいはないね」
「ユダヤ人の社会からな」
「そうした宗教やね」
「宗教はその民族や国家を作る場合もある」
 リーは言い切った。
「そしてそこからな」
「出ることがなかったりもするんやね」
「布教せん宗教もあるしな」
「そこは色々やね」
「一口に宗教と言ってもな」
「世界的な宗教もあれば」
「その国家民族だけのものもある」
 綾乃に顔を向けて話した。
「キリスト教やイスラム教だけが宗教やない」
「そのことも覚えてなあかんね」
「ああ、そこで考えを間違えるとな」
「異教とか異端とか言い合って」
「宗教戦争とかになってな」
「とんでもないことになるわ」
「そや」
 まさにというのだ。 
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