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神々の塔

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第十五話 道教の神々その三

「道教って普通に道観あっても」
「それでもやね」
「外に向かっての布教はな」
 綾乃に刀削麺を食べながら話した。
「確かにな」
「ないんやね」
「そやからな」
「外に広まることはやね」
「ないわ」
「それ言うたら」
 綾乃もそれはと言った。
「日本の神道もな」
「同じやな」
「日本では普通に信仰されてるけど」
 それでもというのだ。
「そこからは出んわ」
「そやな」
「こっちの世界でも」
「信仰は自由でも」
「ほんま日本から出んわ」
 一切という言葉だった。
「神道も」
「そやな」
「何て言うか」 
 綾乃は桂花陳酒をさらに飲みつつ言った。
「その文化圏だけの宗教もあるんやね」
「それぞれな」
「欧州でも」
 こちらでもというのだ。
「ギリシアや北欧の神々の信仰は」
「あまり出んわ、わいの神具の一つミョッルニルは北欧のやが」
 トウェインは炒飯を食べながら言った。
「けどな」
「アメリカでもやね」
「欧州系で信仰されてるからな」
「それでやね」
「広まってるけどな」
「欧州系の人やないと」
「あまりな」
 これがというのだ。
「信仰されてへんわ」
「北欧神話についても」
「ギリシア神話もな」
 こちらの神々もというのだ。
「どうもな」
「そういえばそやね」
「ああ」
 こう綾乃に話した。
「どうもな」
「そやね」
「何かな、それぞれの文化圏の神話は」
「そこから外にはやね」
「あまり出んわ」
「その傾向があるかも知れへんね」
「そうかもな」
 トウェインは話した。
「考えてみたら」
「そうやねんね」
「神様ってのは全世界のな」
「普遍的な存在にもなるね」
「そうした神様もおるけどな」
「キリスト教の神様みたいに」
「そしてその地域や国、文化圏だけの」
 そうした場所に留まるというのだ。
「神様もおるんやろ」
「そうなるんやね」
「神様はそれぞれ司るもんがあって」 
 そしてというのだ。
「その文化圏の自然なり技術なりな」
「そうしたものを司ってて」
「そこからはな」
「出えへん場合もあるんやね」
「そやろな」
「それで道教はや」
 リーは綾乃に強い表情で話した。 
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