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X ーthe another storyー

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第十四話 添星その四

「行くな」
「そして俺も」
「あんたも片方が選ぶとだよな」
「もう片方にとなります」
「そうだよな、若しな」
「あいつが天の龍を選べば」
 その時はというのだ。
「俺はです」
「あんたはな」
「地の龍になりますので」
「その時は宜しくな、しかしな」
「無駄に命を奪うことはですね」
「お互いにしないでいような」
 こう言うのだった。
「くれぐれも」
「はい、何があっても」
「俺も気をつけるしあんたもな」
「そうします」
「お互い気をつけような」
 無駄な命を奪わない様にというのだ。
「相手だって生きていて心があるんだ」
「その通りです」
「死んだら悲しむ相手だっているんだ」
「誰でも」
「ああ、それならな」
「無駄に命を奪わないことですね」
「そうだよ、じゃあまたな」
 草薙はここまで話してあらためて言った。
「会おうな」
「そうしてですね」
「話そうな、機会があれば酒か俺としては」
 草薙は微笑んで話した。
「甘いものをな」
「一緒にですか」
「実はそっちの方が好きなんだよ」
 封真に照れ臭そうに話した。
「酒も嫌いじゃないがな」
「むしろですか」
「ああ、そっちの方がな」
 甘いものの方がというのだ。
「好きでな、だからな」
「機会があればですね」
「その時はな」
「一緒に甘いものを」
「パフェでもプリンでもアイスクリームでもな」
 草薙は洋菓子を出していった。
「食おうな」
「いいですね、では」
「またな」
「はい、お会いしましょう」
 こう話してそうしてだった。 
 二人は別れた、そしてその夜だった。
 封真は夢で牙暁の訪問を受けた、彼もまたまずは名乗り。
 そのうえでだ、封真に話した。
「僕は戦えないですが」
「こうしてですか」
「人の夢に出てです」
 そうしてというのだ。
「お話が出来て未来もです」
「観られるのですね」
「はい」
 そうだとだ、牙暁は答えた。
「左様です」
「そうですか」
「ですから」
「こうしてですね」
「今貴方の夢にお邪魔して」
 そうしてというのだ。
「お話をしに来ました」
「そうですか」
「貴方は添え星であり」
 そしてというのだ。 
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