夢幻水滸伝
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第二百九十三話 リンチバーグの野戦その五
「ええな」
「はい、任せて下さい」
「エミリーさんとメデューサの首はです」
「四人でどうにかします」
「そうさせてもらいます」
「そうしてもらうで、そしてな」
それでと言うのだった。
「わしはや」
「全体の指揮ですね」
「それをしますね」
「ほなそっちはお願いします」
「うち等はメルヴィルさんに従います」
「ああ、宜しくな」
四人に強い声で告げてだった。
メルヴィルはあらためて戦局を見た、エミリー達の軍はホーソーンが率いる九万を先頭にしてそうしてだった。
エミリーが率いる六万の軍勢がホーソーンが率いる軍勢の後方から支援に回っていた、そのうえで中央突破を狙っていた。
それを見てだ、メルヴィルは言った。
「ホーソーンの軍勢は碧ちゃんが抑えてな」
「そうしてですね」
「空から攻めてな」
そしてというのだ。
「そのうえでジェーンちゃんの軍勢がな」
「横からですね」
「砲撃を加えてな」
そうしてというのだ。
「ダメージを与えて」
「そして瑠璃子様達がですか」
「エミリーちゃんを抑える」
「メデューサの首と共に」
「そや、そこでな」
メルヴィルはさらに言った。
「わしがや」
「自ら兵を率いられますか」
「今我が軍は二十五万で戦ってるな」
グリフォンに戦場に投入している軍の規模の話をした。
「十五万は予備戦力で置いてる」
「あっ、そういうことですか」
グリフォンはメルヴィルの言葉にはっとした顔になって応えた。
「まずは二十五万の兵で戦い」
「そや、そしてや」
「敵を疲弊させ」
「ここぞという時にな」
「残る十五万を投入しますね」
「その為の予備戦力でな」
「置いていたのですね」
こう主に言った。
「そういうことですね」
「ああ、戦力はどう使うかが問題でな」
メルヴィルも話した。
「今はな」
「こちらの戦力が多いことを使って」
「そしてや」
「予備戦力を置いていましたか」
「そや、航空戦力は最初から総動員したが」
それでもというのだ。
「陸上戦力はな」
「そうしておいたのですね」
「そういうことや」
グリフォンに微笑んで答えた。
「ほな今はな」
「はい、二十五万の軍で戦い」
「そしてな」
「残る十五万をですね」
「然るべき時に投入するで」
空から戦局を見つつ話した、そのうえで今は軍全体の指揮を執るのだった。
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