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神々の塔

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第十一話 魔王と呼ばれる者達その三

「何があっても裏切らん」
「凄い忠誠心やったな」
「滅茶苦茶義理堅い人やった」
 このことも史実にある。
「金銭にも清潔で学問も好きな」
「ほんまほんの英傑やったな」
「しかしあくまで武将でな」
 そうしたタイプの人間でというのだ。
「策略はな」
「不得意やったな」
「そやったわ」
 これがというのだ。
「それで最後やられた」
「そうなったな」
「それを見たらな」
 どうしてもというのだ。
「関羽さんにもな」
「不得手があるな」
「そや」
 こうトウェインに話した。
「ほんま万能の天才はな」
「人にはおらんな」
「絶対にな」
「大谷翔平さんは化けもんやってことやな」
 中里は真顔で述べた。
「ほんまにな」
「超人やろあの人」
 トウェインは否定せずこう返した。
「我が合衆国でもな」
「あんな人おらんかったな」
「メジャーの歴史長いけどな」
 それでもというのだ。
「あそこまでの人はや」
「おらんかったか」
「流石にな、あれだけの剛速球投げて」
 そしてというのだ。
「ホームラン打つとかな」
「やっぱりないか」
「美鈴ちゃんと千歳ちゃん化けもんやって言うてたな」
「それな、まず千歳ちゃんから話すが」
 中里はまず彼女の事情から話した。
「ファンとしてや」
「日本ハムのやな」
「そや、あの娘道民やからな」
 北海道で生まれ育ったというのだ。
「日本ハムファンでな」
「それでやな」
「そう言うてるんや」
「あの人はバケモンやと」
「そや」
 まさにというのだ。
「頼もしいな」
「自分とのこ選手やから」
「メジャーに行ってもな」
「そういうことやな」
「それで美鈴ちゃんはな」
 中里は今度は彼女の事情を話した。
「福岡県民でな」
「福岡はソフトバンクやな」
「優勝すると思ったら」 
 それも三連覇である。
「あの人が立ちはだかってな」
「ものの見事に負けたな」
「その圧倒的な能力の前にな」
 圧倒的な戦力を擁していながらもだったと言われている。
「負けたんや」
「それでバケモンって言うてるんやな」
「あの人を敵として見てな」
 そうしてというのだ。
「その結果な」
「そういうことやな」
「そや」
 まさにというのだ。 
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