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星河の覇皇

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第八十三部第四章 戦線崩壊その三

「そのまま進撃を行い」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「ティムールの星系を手に入れていき」
「国力を奪い」
「継戦能力も奪いますね」
「そうする、この戦闘で戦争の趨勢を決めてだ」
 そのうえでとだ、アッディーンはこの場でもこのことについて話した。
「そのうえ戦争に勝たねばならないからな」
「ここで、ですね」
「敵に打撃を与える」
「そうしますね」
「必ずな、だがな」
 このこともこの場でも話した。
「戦争の趨勢は途中経過でありだ」
「問題は最後ですね」
「最後がどうかですね」
「最後にどちらが立っているか」
「最後の最後までわからないですね」
「そうだ、最後まで勝っていてもだ」
 それでもというのだ。
「最後の最後まではどうか」
「趨勢を決めても」
「それでもですね」
「それは覆されますね」
「そうしたことは過去の戦史でもありましたし」
「だからですね」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「最後の最後まで気を抜かずだ」
「そのうえで、ですね」
「我々は戦っていくべきですね」
「戦争が完全に終わるまで」
「条約を締結するまで」
「終戦のそれを」
「戦争はそこで終わる」
 終戦を決める条約が参加国間この場合はオムダーマンとティムールの間で締結されその書類にサインが為される時にというのだ。
「だからだ」
「その時まではですね」
「戦っていくことですね」
「最後の最後まで」
「そうあるべきですね」
「そうだ、そのことを忘れずにだ」
 そのうえでというのだ。
「戦っていくぞ」
「わかりました」
「それではです」
「これよりですね」
「時が来れば」
「あの艦の分艦隊にだ」 
 そちらにというのだ。
「命令を下す」
「わかりました」
「それではですね」
「これよりですね」
「その時を待ちますね」
「そしてだ」
 アッディーンはさらに話した。
「通常艦艇の艦隊はだ」
「閣下のお言葉の下に」
「それと共にですね」
「いつも通りですね」
「動いてもらう」
 攻撃、そちらもというのだ。
「いいな」
「承知しております」
「無論のこと」
「では、ですね」
「これより」
「勝つ」
 アッディーンの今度の返事は簡潔なものであった、そうして戦局を見守っていた。一見オムダーマン軍の動きはなく。 
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